キューバ、のりものいろいろ

のりものが好きだ。

自転車、自動車、列車、飛行機、船、一般的な移動の手段であるものならなんでも、そして遊園地のアトラクションも観光地のロープウェイも。旅先でも移動の際にはできるだけ色々な移動手段を使うように日程を組んで、街中で面白い乗り物に遭遇したら試してみる。

のりものは楽しい。

キューバでそんなのりものフェチの欲求を満たしてくれるのは、古い年季の入ったのりもの達。まずはなんてたって名物のクラシックカー。観光客を乗せて走るオープンカータイプのアメ車タクシーは、キューバへ来たからにはとりあえず試してもらいたい。なんだかんだ言ってテンション上がること間違いなし!

カラフルな車が並ぶ革命広場の駐車場

その他にもキューバを走る車は、好きな人にはたまらない旧車ばかり。大きくていかにも燃費の悪そうな現地でAlmendrón(アルメンドロン=大きなアーモンド)と呼ばれるアメ車の多くは、Máquina(マキナ)という個人経営の乗合タクシーとして利用されている。大まかなルートが決まっているが、好きなところで乗り降りすることができ1区間15ペソ(約60円)から。

旧車ではないけれど、観光客にも人気なのがココタクシー。ココナツのような丸い形の車体が特徴の原付の後ろに客席をつけたもので、走る姿もかわいらしい。乗り心地はともかく風を切って走るのはオープンカーと同じ、マレコンあたりをビューンとゆくのがオススメ。

マレコンをゆくココタクシー

一般市民の足となる公共交通は、ハバナの場合バスやRutero(ルテロ)と呼ばれる乗合タクシー。ある程度路線を知っていて行き先の場所がわからないと利用がちょっと難しい。バスは1回2ペソ(約8円)、Rutero は1区間5ペソ(約20円)で最大3区間で15ペソ(約60円)。

そして1年ほど前にハバナ旧市街とセントロハバナの狭い地域限定で、原付の後ろに6人乗れる台車を引っ付けたのりものが登場した。こちらもルートが決まっていて、1回4ペソ(約16円)道の狭い旧市街の中もいくつかの路線が通っている。電気バイクを使ったエコカーで、ドライバーは全て女性というのが特徴。こちら未経験なので一度乗ってみたいのだけど、そういえばなんて呼ばれているのかも知らない・・・

新登場のエコタクシー

それからハバナでは特に旧市街とセントロハバナに多く身近な足となっているのが、ビシタクシーという自転車タクシー。自転車を改造して後部に二人乗りの座席をつけたものだけど、それぞれ細かい仕様はアレンジ無限、あり合わせの部品の組み合わせや持ち主の個性が出ていて面白い。一生懸命こいでくれるドライバーの背中を見てると思わず「頑張れー!」と声を掛けたくなる。歩くのとはちょっと違った視線で街が見えるので、観光中に一度乗ってみるのもいい。

ビシタクシー、どこでも気軽に止めて乗ることができる。行く先を決めて料金は事前に交渉

馬車が活躍しているところもまだまだ多い。そういえばコロナで見かけなくなったのですっかり忘れていたけれど、旧市街には観光客を乗せて走る馬車があったっけ。そしてハバナの郊外、と言っても旧市街から車で10分の我が家の近所でも、馬車に乗ってゆく人を見かける。またオリエンテ(東部)のバヤモは街中に馬車が多いことから「馬車のまち」と呼ばれているし、他の街でも馬車が立派な交通手段のところはたくさんある。

バラコアの街をゆく馬車

キューバの鉄道もとんでもなくレトロだ。キューバは世界的にも早い時期に鉄道が敷設されたことで知られ全国に路線はあるけれど、まともに機能していないところも多く主要な移動手段とはなっていない。ハバナ近郊で乗れる列車トリニダの郊外で乗れる観光列車については以前このブログでも書いた。そんな鉄道だが数年前から、外国の援助で一新させようという話が出ては消えている。もしくは計画は継続しているのかもしれないけれど、一向に進んだ話は聞かない。車両だけは中国から新しいものが一昨年導入されて、なかなか快適そうな映像をニュースで見たけれどすぐにコロナになってしまって、現在運休中・・・コロナ明けにはこれも試さないと!

あとは船。キューバ人、実は船に乗るのが大変。島国キューバ、飛行機でなければ船で「島の外」へ行くしかないのだが、船をハイジャックして亡命する恐れがあるからとかで限られた公共路線しか存在しないし、これに乗るのもなかなか厳しい。ちなみに観光客を楽しませてくれるビーチリゾートのカタマラン船クルーズなどのほとんどが、キューバ人は利用できない。で、ハバナで船といえば旧市街から対岸のカサブランカ地区を結ぶLanchita(ランチータ=小さな船)がある。カサブランカ地区にはカバーニャ要塞、チェ・ゲバラ邸、モロ要塞と見所も多いので、往復どちらかをこの小舟を使って行ってみるのも面白い。

旧市街からカサブランカ地区へ向かうLanchita、自転車もOK座席はなくたって乗船

他にもバス以外の長距離移動に使われるCamion(カミオン=トラック改造して荷台に椅子をつけたもの)、地方のカーニバルで乗った二人乗り自転車やハバナの植物園のトラクター改造した園内見学の車とか・・・キューバ人のお得意Invento(インベント=でっち上げ?!)がのりものにも存分に活かされているのが楽しい。

キューバののりもの、まだまだ乗り足りない!

キューバからオンラインツアー第2弾、クラシックカーツアー実現!

ハバナ旧市街に続き、キューバからオンラインツアー第2弾としてクラシックカーに乗ってハバナの街をめぐるツアーがついに実現した。

そもそも構想は旧市街ツアーを企画している段階からあった。もともと通常の1日市内観光ツアーは、旧市街の徒歩散策とクラシックカーに乗っての新市街散策というのが定番で、それを2つに分けてオンラインツアー用にアレンジすればいい、と軽く考えていたのだが現実は甘くなかった。

マレコンをゆくクラシックカー

まずは果たして車で走行中、ずっとネット接続した状態つまりオンラインを維持することができるのか、を確認しないことには始まらない。キューバのネット環境がだいぶ改善されたとはいえ、場所や時間帯によっては不安定だ。とりあえずテスト走行して確かめるしかないが、我が家には車はないし、小一時間市内をぐるっと回るだけどはいえ、今時タダで車を走らせてくれる人はいない。ガソリン代は上がってはいないものの相変わらず入手困難、今年になってからの経済改革の影響で物価はだだ上がり、タクシー代金も当然アップ、テストの度により割高なクラシックカーを使うわけにもいかないので、かつての同僚にいくらか払ってお願いした。予定していたルートの途中、やはり電波状況が悪く接続が途切れるところがあり、ルート変更や部分的に差し込むビデオの準備が必要であることがわかった。改善点を踏まえて準備に取り掛かるも、ビデオ作成は素材の撮影から始まり編集するまでなんだかんだで1ヶ月近くかかってしまった。

そして全体の構成も再考して、いよいよクラシックカーを走らせてのテスト。

いつも利用しているドライバーに依頼、日時を告げ準備を整えてさあ!と思ったら、前日になって

「車が動かない!」

コロナで観光客のいないここ1年以上、彼らはほぼ営業停止状態。車もメンテナンスをしてはいたのだろうけど、いざ動かそうとしたらバッテリーがいかれてた・・・で予定が数日先に延期。

そしてなんとかこぎつけたクラシックカーツアーテスト初日、革命広場で心配していたことが起きた。

コロナ前の革命広場、今は誰もいなくて余計に広く感じる

普段ならクラシックカーで訪れる観光客で賑わう広い広場だが見事なまでに誰もおらず、駐車場にポツンと1台クラシックカー、カメラを持ったキューバ人と外国人2人が広場の真ん中で何やらやっているのは嫌でも目に付く。目の前にあるチェ・ゲバラの肖像があるのは内務省、すぐ近くには国防省に共産党本部、なんといってもここは革命広場、たとえ観光客が一人もいなくても警備や警察の数は変わらない。しばらくすると互いに目配りをしながら、複数の警察官が近づいてきた。

「何をしておる?」

ちょっとドキドキしたけれど、ドライバーは慣れたもんですぐに

¡Hola, hermano! オラ、エルマーノ!(キューバ人同士、相手が警察官でも「兄弟」扱い!)

と対応してくれた。外国人の私は半分わかったようなわからんような顔してニコニコしながら、観光客用の宣伝ビデオだとか適当に事情を説明し、怪しいものではないことをアピール。

「いいけど、あんまりチェは撮影しないでねー、内務省だからねー」

と、普段どれよりもたくさん撮られていると思われるチェの肖像のある建物の撮影を控えるように言われて、全然納得いかないけれど「了解!」と軽く敬礼してしのぐ。

こうして最初のクラシックカーテスト走行では、途中のネット状態やカメラワークのチェックが主となり、ガイド内容は少々なおざりになってしまったが全体の流れは確認できた。

その後、変更後のルートでもう一度乗用車を走らせてチェックし、さらに3週間後、2度目のクラシックカーテスト走行。これでほぼ完成形に持っていければ次はいよいよ本番、ということで他のスタッフにも視聴してもらい実際と同じ時間に通しのテストを行った。改善すべき点はいくつか指摘されたけれど、概ねうまくいって合格点。

掲載サイトの準備と更新、広報期間をへてさらに3週間後やっと本番!

こうして先日6月9日、『キューバからオンラインツアー第2弾クラシックカーでゆく!ハバナライブ散策』が実現した。

実は当日直前に予定していたドライバーが、コロナ感染者との濃厚接触で隔離状態となってしまい代理の車とドライバーに変更、ツアー最終地点のモロ要塞へ行くための海底トンネルが工事で一般車両の通行止めで、こちらも予定変更せざるを得なくなり・・・とかなりバタバタと対応に追われた。

それでもなんとか、無事ツアー終了。

今回利用したクラシックカー、1958年のフォード社Fairlane

ネットの状況が多少悪く画像が乱れたところがあったのは仕方がないにしても、終始中継自体は途切れることなくハバナから日本へツアーをお届けすることができた。思えば、数年前までほぼネット環境ゼロだったキューバからオンラインでつなぎ、しかも今回車を走らせながらということで、相当無謀なことに挑戦しているといってもいい。

きっと他ではまだ誰もやってないこの企画、もっと多くの人に知って欲しい!

今後のツアー予定と詳細は以下で確認ください!

https://onlyontravel.peatix.com/

キューバでオンラインツアー

ハバナからオンラインでツアーを開催できないだろうか、と少し前から準備を始めた。

コロナの影響でリアルな旅行の再開がいつになることやら、いまだに目処がつかない状態でできること、今時流行りのオンライン配信、ライブ映像を提供するサービスがキューバからもできるんじゃないか、と。

それまでネットへのアクセスが極端に制限されていた6年ほど前に一般市民が公園などの公共Wifiを使って自由にネットへアクセスできるようになり、2年前からデータ通信を利用して電波のあるところならどこにいてもスマホを使ってネットが繋がるようになった。このインターネット環境の整備に関して言えば、キューバにしてはものすごい頑張っていて飛躍的な向上だと思う。スピードや安定性、料金、家庭へのネット回線の普及など、まだまだ問題があるもののやっと少し世界に近づいてきた感がある。

だったらキューバからもオンラインツアーの配信ができるんじゃないか。

と始めてみると、オンライン会議などの配信ツールとして超メジャーになったZoomがキューバ国内で使うのが難しい(全く使えないわけではないが、環境が制限される)ことがわかり、他に使えるもの探さなければならなかった。でも幸いコロナの影響で需要も増えたからか色々なサービスが登場していて、この問題は解決。

そして実際にネットを接続してハバナ旧市街から映像を発信するテスト。

旧市街は観光の中心でもあり、これまでもいつも一番にネット環境の整備が進められてきた地域だ。データ通信もほとんどの場所で4Gがカバーしていて、接続状況はすこぶるいい。我が家よりよっぽどよく繋がることがわかった。

次にスマホを使って撮影の際、手ブレの問題があった。歩きながらの手持ちではどうしても画面がグラグラ、長時間見るには耐えない。今時のビデオ撮影には欠かせない(らしい)ジンバル=カメラ固定装置が使えたら、ということで早速探してみた。

キューバでは店に行ったところで必要なものは手に入らない。Buscar=探すところから始める。だからキューバでは「買い物する」という動詞の代わりに「探す」使うのだ、とえらい日本の教授が言ったとか・・・が、探しても見つからないことも多々ある。最近は見つからないことの方が多い。というか、まずない。コロナの影響で、個人が海外で買ってきてネット上などで販売するものの量が極端に減ってしまった。今回のジンバルなんて需要もそれほどないだろうし難しいだろうな、と予想はしていたけどやはり無理そう。そこで結局、日本で購入して送ることにした。送料は本体のン倍とお高くついてしまったが、効果は抜群!これで安定した街歩きVTRが配信できる。

と、あとは配信する私たちの力量次第。ガイドとしては、いつものお客様を相手のやりとりがなく一方的に話すことに最初は慣れなくて、なんだか人を相手に話すほどテンションも上がらなくて、我ながらイケてないなーと思っていたけれど、これはテストを数こなして克服。

それよりカメラマン、進行役、操作役のスタッフは慣れない役目に加えて、初めての装置を使いこなすための準備が思った以上に大変だった。多くの時間を割いて、また日本から参加のスタッフは時差の関係で深夜までオンラインで練習したり、話し合ったり。

そうしてチームで作り上げたものが、いよいよ配信できることになった。

「キューバ滞在歴十数年の日本人ガイドTomokoとキューバ人ガイドDanielと歩くハバナ旧市街ライブ」

https://habana.peatix.com/

日本は夜少々遅い時間になってしまうけれど、週末の夜更かし在宅イベントにどうぞ!

Palacio del Segundo Cabo パラシオ・デル・セグンド・カボ博物館

ハバナ旧市街、アルマス広場で一際目を引く建物は、Palacio de los Capitanes Generalesスペイン総督官邸(現ハバナ市歴史博物館)だが、そのすぐ横にある立派なコロニアル建築も見逃せない。

Palacio del Segundo Caboパラシオ・デル・セグンド・カボ

副総督や伍長の住まいとして使われていたもので、スペイン総督官邸と同じ頃1772年に建設が開始された約250年の歴史をもつ建物。1900年代カピトリオの建築前には国会会議場として使われたり、その後はキューバ図書協会が置かれたりしたが、近年になってEUやユネスコの協力で内部を博物館としてリニューアルされ、2017年5月に開館した。

建物前に掲げられたパネル、ハバナの文化遺産救済活動の一環として修復されたことを記す

キューバの博物館は施設自体が古いこともあるが、展示替えもほとんどせず、展示方法も古典的で正直あまり面白くないところが多い。そんな中、このパラシオ・デル・セグンド・カボ博物館は最新テクノロジーを駆使したモダンで視覚に訴える「見せる展示」が充実していて、今どきの博物館施設に多い「体験型展示」も導入されているキューバでは数少ない「おもしろ博物館」だ。

展示内容はキューバの歴史、文学、芸術と多岐に渡るが、全体的にヨーロッパとの比較や関連を重視した視点となっているような気がする。この観点からして展示の目玉はトンネル状のパネルの左右にキューバ史とヨーロッパ史を並列しているもので、ここを潜り左右を見ながら行くと両者を年代的に比較しながら15世紀から1960年代まで到達する。記述はスペイン語のみだけれど、写真も多く使われているので多少のキューバ史の知識があれば理解できることも多いだろう。

歴史トンネルをくぐってキューバ史を学ぼう

このほか主にヨーロッパの装飾史がざっくりわかるようなパネルや映像の展示室や、世界の地図の歴史が実物レプリカを実際に手にしながら学べる部屋、古代の書物の展示、音楽やダンスの部屋ではイヤホンで音を聞いたり、楽器に触れたりと体験型の展示が楽しい。全体のコンセプトがイマイチ掴みにくいけれど、展示を楽しむという点ではよくできた博物館だなあ、と思う。

日本の意匠に関する展示もあり

コロニアルの建物を活かしているのも素敵で、正面の回廊、重厚な石柱、入り口奥の中庭の雰囲と前面総督邸のそれより規模は小さいけれども見応えがある。

通常の旧市街観光では、建物の存在すらスルーされてしまうかも知れないパラシオ・デル・セグンド・カボだけど、時間が許す方は是非見学を。

キューバでホセ・マルティに出会う

キューバを訪れたら、ホセ・マルティに会わない訳にはいかない。どこへ行っても国家の英雄マルティがいる。

多くの人が降り立つ首都、ハバナの空港がその名も「ホセ・マルティハバナ国際空港」。それから現地通貨に両替したら、1ペソ紙幣・硬貨の肖像はマルティ。

ハバナの街中散策では旧市街とセントロハバナの境界、カピトリオ(旧国会議事堂)にも程近いパルケセントラル(中央公園)に立ち寄る。公園の真ん中には指差すマルティ。ぐるりと囲む国樹である大王ヤシの木が、マルティの誕生日1月28日にちなんで28本あるのは意外に知らない人も多い。

革命博物館の前の広場にあるマルティ像は、彼の最後の場面を再現したもの。落馬する寸前の躍動感ある像で作品としても素晴らしい。ここからまっすぐ海の方を見ると独立戦争を共に率いた同士、マキシモ・ゴメスの像が目につく。

ハバナの新市街観光で欠かせないのは革命広場、そこで高くそびえる塔はホセ・マルティ記念館。入口前にあるマルティの巨大な像も目を引く。館内にはマルティに関する資料が豊富で彼の一生について知ることができる。

マレコン沿いを行くと、アメリカ大使館の前の広場に子供を抱きながらビシッと大使館の方を指差すマルティがいる。ちなみのこの広場の名前はTribuna Antiimperialista José Martíホセ・マルティ反帝国主義の広場、アメリカ大使館の前にそんな名前の広場を作ってしまうキューバの真っ直さ。

photo: Cubadebate

サンティアゴ・デ・クーバにはマルティが眠る。たくさんのキューバの英雄や著名人たちの墓があるサンタ・イフィヘニア墓地の中でもとびきり目立つ六角柱の霊廟。今はこのすぐ近くでフィデル・カストロも眠る。

キューバ革命軍が政府軍とゲリラ戦を繰り広げたシエラマエストラ山脈にあるキューバ最高峰、トゥルキーノ山頂(1974m)にもマルティ。これはなかなか会えない。

photo: MINREX キューバ外務省HP

マルティの像は全国どこへ行ってもあちこちにある。小学校や中学校の校庭には必ずあるし、公園や公共施設、屋内外問わず、数え切れないほどのマルティがキューバ人を見守っている。

ハバナクラブ ラム酒博物館リニューアルオープン

年末から年始にかけて、コロナの影響で閉まっていた博物館等が少しずつ再開し始めた。

ハバナクラブラム酒博物館も昨年3月に閉館してから約9ヶ月ぶりに今週リニューアルして再開すると知り、早速見学に行ってきた。

感染予防対策として見学者はマスクを着用し、入館前に手の消毒をして額にピッと検温を行う。スタッフたちももちろんマスク、ガイドの説明を聞きながらの館内ツアー方式で見学するのだけれど、ガイドに至ってはマスクとフェイスシェードをダブル使用、1グループは最大15名までで混雑を避けるために10分以上間隔を開けて各グループをスタートさせる、という策を取るそう。ただ今回参加したのは再オープン後2巡目、スペイン人観光客と彼のガイドと私の3名だけだった。

ハバナクラブラム酒博物館外観

ハバナクラブラム酒博物館は、ハバナ旧市街ビエハ広場やサン・フランシスコ広場の近くにあるコロニアルな建物を改装したこじんまりした博物館だ。その名の通りキューバを代表するラム酒ブランドであるハバナクラブ(国営企業)が経営し、ラム酒の原料であるサトウキビ栽培の歴史からラム酒の作り方まで実物資料や精巧な模型を見ながら学ぶことができる。展示物は少ないものの視覚に訴える資料が多いので、短い時間でラム酒について知るにはよくできているなあ、といつも思う。

まずはキューバで栽培されるサトウキビについて。サトウキビはどこからからキューバへ来た?

ラム酒の原料は砂糖生成過程でできる糖蜜、ラム酒を知るには砂糖についても知らねばならない。同時にキューバの砂糖生産の歴史についても説明。
博物館の目玉はこの模型。20世紀初頭近代の砂糖工場とその周辺にできた街の様子を見事に再現している。列車も走る精巧にできた模型をご覧あれ!
ここからはいよいよラム酒製造過程の説明、まず大きな樽で発酵作業。
ラムは蒸留酒、大きなシリンダー状の蒸留器が並ぶ。
できたお酒を寝かせなければラム酒にはならない。樽職人の作ったオーク材の樽で寝かせてじっくり熟成。
ハバナクラブには8人のラム酒調合のマエストロ=名人がいて、彼らがラムの出来栄えの鍵を握る。
ハバナクラブの商品紹介もしっかり。お値段的にちょっと手の届かないものもありますが・・・
最後は雰囲気のあるバーで、ハバナクラブ7年ものを試飲。そしてラム酒の虜に・・・

約30分のガイドツアー、毎回ガイドによって少しずつ違った説明で新たに学ぶことがあるのが嬉しい。リニューアルして展示内容の一部が変わっていたものの、大きな流れはほぼ以前と同じだった。ただ壁に書かれた説明文とイラストが綺麗にペイントしなおされていたのだが、これがなぜか英語解説のみ。主に観光客相手とは言えキューバ人も来館する公共施設、「なぜ?」とガイドに聞いたら「それ、言われるんだよねー、そのうちスペイン語も追加するよ。」と回答。

それから1月1日からの通貨統一でCUP(キューバペソ)での新しい入場料が気になっていたのだけれど、まだ料金検討中かつ目下プレオープン中ということで、今回何と無料!しかもオープン記念でお土産までもらってしまった。

お土産にはダイキリレシピブック、ピンバッチ、そしてコーヒー風味のエッセンスリキュール。ハバナクラブ7年に数滴垂らして飲むものらしい。キューバでは販売されていないらしくラッキー!!

キューバで一番盛り上がる、Remediosレメディオスのクリスマス

キューバのクリスマスは、いまいち盛り上がらない。今年はコロナの影響もあって、いつも以上に静かで寂しいクリスマスだった。

だがそんなキューバにもクリスマスに盛り上がる街がある。中部ビジャクララ州北部にあるSan Juan de Los Remediosサン・フアン・デ・ロス・レメディオスだ。レメディオスは1515年創立の歴史ある都市、コロニアルな街並みが残る穏やかで美しい街。ここで12月24日の聖夜の晩に行われるのがParranda de Remediosパランダ・デ・レメディオス、レメディオ祭。2018年にはユネスコ無形文化遺産に指定され、今年で200年を迎えた伝統的なこのお祭りを目的に、クリスマスには世界中から観光客が集まって近郊も含めて宿は満室となり大変な賑わいを見せる。

祭の起源は1820年、街の教区長が12月24日寒い夜に行われるミサへ、宗教に興味を持たずに街をぶらつく若者たちを鳴らし物の楽器などを使って教会に呼び寄せたことに始まるという。時代とともにSan Salvadorサン・サルバドールとEl Carmenエル・カルメンの2地区に分けて、音楽、ダンス、山車、広場の飾り付けなどどちらがより賑やかに聖夜の夜を盛り上げるかを競う祭りとなり、今に伝わる。

広場には両地区渾身の作、夜にはイルミネーションで光り輝く

キューバには各地に夏のカーニバルが行われるが、ハバナのそれなんかとは比べると、山車の飾りや踊り子の衣装は格段に手が込んでいて美しいのに驚く。

衣装が素晴らしい!Photo: Irene Pérez/Cubadebate

これらに加えてレメディオス祭りの名物は、当日打ち上げられる花火だ。夕方の開始時、夜が更けてから、深夜のミサが終わってからと何度か花火タイムがあって両地区が競うように花火を上げまくる。日本の花火のように洗練された美しさはないにしろ、とにかく音と打ち上げる数がすごいらしく映像を見ると空が煌々と明るくなってむせるほどに煙がモクモクと上がるほどだ。

Photo: Ismael Francisco/Cubadebate

12月24日から25日の明け方まで一晩中、眠ることなく続くレメディオのパランダ。この日のために街の人々は1年間かけて準備し、全ての成果を一晩にかけるという。

実は2年前、祭り当日ではなくて前日23日にレメディオスに滞在する機会があった。広場には両地区の最大の作品である大きな飾り付けがほぼ組み上がっていて、夜になると広場近くのメインストリートには夜店が並び、既に祭り気分が高まる中で街歩きを楽しんだ。広場近くには祭り博物館があるのだけれど、これが写真やこれまでに使用された衣装の展示など非常に良くできているので、祭の時期にレメディオスにいけない人はこちらを見学したらいい。館内ガイドのおばちゃんがものすごい熱のこもった解説をしてくれたのがとても印象に残っている。

前夜祭12月23日もそこそこに盛り上がっていた

そんなレメディオスの人が情熱をかけるレメディオのパランダも、今年はコロナの影響で残念ながら中止。ただ200年目の記念の年だったこともあり、写真集が出版され広場では小規模の式典を開催したそうだ。

今年の12月24日の様子。Photo: Irene Pérez/Cubadebate

来年は夜空をたくさんの花火が彩るレメディオスの祭りが開催されて、キューバで一番盛り上がるクリスマスが見られますように!

キューバで葉巻体験

キューバの葉巻は世界的に有名だ。世界の葉巻三大産地は、同じカリブの国でお隣の島にあるドミニカ共和国、ハイチ、そしてキューバと言われる。

でも日本人にとって葉巻はあまり馴染みがない。おそらく映画などのイメージで、マフィアなんかの厳つい男性が吸うものという印象があって、ちょっと取っつきにくいと思っている人も多いに違いない。加えてタバコ=喫煙を嫌う傾向は年々高まっているので、葉巻について語られても顔をしかめられてしまうかも。

それでもキューバを訪れたら、何だかの形で葉巻体験をしてもらいたい。きっと葉巻のイメージが変わるはず。

チェ・ゲバラも葉巻を愛好していたことで知られる。

葉巻工場見学:ハバナでは一般に公開していて観光客も見学できる葉巻工場がいくつかある。工場といってもそれぞれの規模はそれほど大きくなく、街中にあるものがほとんどで中の様子はさながら昭和の町工場。葉の選別と仕分け、葉脈とり、巻き作業、品質検査、ラベル付け、色分け、箱詰と工程ごとに違う部屋、作業スペースで作業をしている様子をガイドの案内で見学する。誰もが手を休めることなく黙々と・・・というわけではなくここはラテンな工員たち、作業しながらも冗談を言い合ったり、鼻歌歌ったり、見学者に話しかけたり、はたまた葉巻作りながら葉巻吸ったり!?実は彼らは1日数本の葉巻を「支給」されていて、作業中に吸うのも可。そんな彼らは全員、特別な訓練を受けて葉巻職人となったプロ。手元を見るとその見事なテクニックに驚く。こうやって1本1本が最初から最後まで手作業で作られていることを知れば、葉巻がただの嗜好品ではなく芸術品と言っていい価値あるもので、高価であることにも納得するだろう。
*日曜日ほか夏休暇など工場がストップするときには見学できないので注意。事前に申し込みが必要。見学料金は要問い合わせ。工場内への手荷物の持ち込み禁止、撮影禁止。

ビニャーレスでタバコ農家を訪問:ハバナから日帰りで訪れることのできるビニャーレス。ビニャーレスのあるピニャーレス・リオ州はキューバで栽培されるタバコの葉の7割ほどを栽培し、ここで収穫された良質の葉が世界最高級と言われるキューバ産葉巻の材料となる。ビニャーレス観光で必ず訪問するのが、タバコ農家。多くの農家さんが自宅を公開し農場見学を受け入れている。中には広大な敷地内でピクニックビッフェの食事を提供しているところも。ここでは葉巻の原料であるタバコ栽培の様子や自家製葉巻の巻き方を見学することができる。タバコ以外の作物や家畜、養蜂など各農家さんが手掛けるものについても一緒に説明してくれて、充実した社会見学を楽しむことができる。

葉巻の似合うしぶ〜い農家の男性が案内してくれる

シガーバー体験:日本で日常的に葉巻を吸う人は、それほど多くはいないと思う。シガーバーのような特別な空間でお酒と一緒に楽しむもので、それもごく一部の愛好家が嗜むものだろう。キューバでも普通の紙巻タバコの方が一般的で喫煙率も高いのだけれど、葉巻を好んで吸う人たちも普通にいる。というのも、キューバ人用の安い葉巻もちゃんと売られているからで、タバコも葉巻もキューバ人用のものは驚くほど安い。路上でその辺のおっちゃん達と一服交えるのもいいけれど、せっかくならシガーバーなるところへ行ってみるのもいいかもしれない。ホテルに併設していることもあるし、旧市街にも何軒かあるので観光の途中にお土産を買いがてらのぞいて一服どうぞ。イメージ通りの薄暗〜いバーに白い煙と葉巻の匂いがなびく雰囲気で、贅沢な時間を過ごせる。

カウンターに座ってバーテンダーに火をつけてもらう

マリダッヘ:葉巻は吸い方には実は作法がある。もちろん気軽に好きなように吸ったらいいのだけれど、美味しく味わうためにはそれを知っていた方がいい。葉巻のお供に適しているのは、ラム酒とコーヒー。そうキューバの三代名産品が揃えば、この上ない至福の時間を楽しみことができる。スペイン語でMaridajeマリダッへ=マリアージュという言葉を聞いたことがあるかもしれない。「組み合わせ」という意味のフランス語だそうだが、葉巻にもこの組み合わせの妙が大事。これを体験しながら葉巻の作法を学ぶことができるアクティビティもありこれがなかなか面白い。葉巻とラム酒とコーヒーと一度に試飲できてお得感があるマリダッへ、おすすめ。

葉巻、ラム酒、コーヒー。キューバ産最強トリオ!

お好みの葉巻体験をして、想い出を自宅に持ち帰りたくなったらお土産を買うのも忘れずに。ただし、決して路上で声をかけてくる売人から買わないように。ブランド物と称して不良品や偽物を売りつけてくる輩がいるので、葉巻は必ず専門店やホテルの売店など信頼できるショップで買うこと!

1本1本各ブランドのシガーケースに入った葉巻はお土産に

キューバのコロナによる規制緩和:ハバナ空港再開

ハバナの学校が再開されて1週間、大人たちも含めてやっと日常に近づいたな、と思っていたら週末に熱帯低気圧エタがキューバを縦断、ハバナも週明け9日は休校だった。幸いこの辺りはそれほど荒れることもなかったのだが、中部地方はエタの通過前後に各地で豪雨となって浸水被害で家屋や農耕地に被害が出てしまった。でもいつものように政府主導でしっかり備えがあったので、人的被害はなく早速被災地域の復旧作業が開始されたそう。

中南米はハリケーンエタの通過で大きな被害が出た。その後、勢力が弱まって熱帯低気圧としてキューバへ上陸。

気づけばもう11月も中旬にさしかかる、そろそろハリケーンシーズンも終わり、コロナに翻弄された今年も残すところあと1ヶ月半・・・

そんななか、11月15日0時ハバナ国際空港再開!

先週あたりから、それらしい動きはあったけれど具体的な日付は昨日、11月10日に発表された。キューバでのコロナ感染拡大が始まり3月24日に国境が閉ざされて早8ヶ月近く。すでに他の地域の空港は国際便が発着しているが、やはりハバナの空港が開かないと本当の意味での国境閉鎖解除とはいえない。

それが、やっと!!!

ハバナのホセマルティ国際空港 photo by Cubadebate, Aeropuertos.net

空港は感染予防対策が取られ、海外からの乗客受け入れ準備万端との報道だった。施設面だけでなく予防対策としてフライト利用者=旅行者以外の送迎者などの空港ターミナルへの立ち入り禁止、送迎車両の規制などが行われる。またキューバ入国時に全員のPCR検査を実施、24時間以内に結果通知、長期滞在者は15日後に再度検査して陰性であることが滞在条件となる。そして入国後は政府保健機関が旅行者の健康状態に配慮して、旅行者とキューバ国民すべての人の感染防止に努める。

で、こうした対策・措置をとれば当然コストがかかる。結果、保健管理料?みたいなやつを徴収する予定らしい。空港再開日から実施するらしいが、いくらなのか、旅行者全員なのか、外国人だけか、はたまたキューバ人だけか具体的なことはまだ発表されていない。

今年初めに設置された自動チェックインの機械もやっと役立つ。

新たな日常のためにかかる費用、控え目にお願いしたい・・・

もう一人のキューバ革命の英雄 Camilo Cienfuegosカミーロ・シエンフエゴス

ハバナを訪れたら必ず立ち寄るPlaza de la Revolución革命広場。この広場に2つの肖像がある。ひとつはあの有名なチェ・ゲバラの肖像。黒の輪郭線だけでキリッとしたチェの表情を見事に表現していてアート作品としても素晴らしいし、その前で写真を撮れば「キューバへ行ってきました!」記念の1枚になること間違いない。

で、もうひとつの肖像はだれか?

同じようなタッチの肖像だが、ヒゲモジャでちょっと虚ろな目、頭には大きな丸い帽子?で、なんだかパッとしない・・・多くの外国人観光客はここでガイドの説明を聞いて初めて彼がどういう人物か知ることと思う。

Camilo Cienfuegosカミーロ・シエンフエゴス

カミーロは、フィデルやチェらとともにキューバ革命戦争を勝利に導いた中心人物のひとりだ。チェは世界的にもその名の知れた革命の英雄であるが、カミーロは国外ではあまり知られていない。というのも、彼は革命軍が勝利した同じ年に乗っていたセスナ機が墜落するという事故によって行方不明、帰らぬ人となったため、革命後に表立って活躍する機会が少なかったから。

写真を見ればわかるが、カミーロはものすごい男前!広場の肖像はちょっと残念・・・

今、革命広場で隣り合っているチェとは、革命軍のシエラマエストラの戦いの同士として、同じコマンダンテ最高司令官まで上り詰めたゲリラ戦士として、互いに尊敬し合い非常に仲が良かったという。二人の性格は対照的で、気難しく物事を理論的に考えて行動するチェに対して、カミーロはとても陽気でおおらかな性格、ゲリラ戦では常に前衛部隊に属した。そこからきている彼を表すフレーズのひとつが、El Señor de la Vanguardia 前衛のセニョール。最前線をいけいけドンドンで突っ走るタイプだったわけだ。他にもEl Héroe de Yaguajayヤグアハイの英雄。これはカミーロが革命戦争最終段階で、中部ヤグアハイの戦いを最高司令官として率いて勝利したことが、チェの率いたサンタクララの戦いと並んで政府軍打倒に大きく貢献したことに由来する。それからEl Héroe del Sombrero Alónアローン帽のヒーロー。チェは星印のベレー帽を愛用していたが、カミーロはいつも大きな丸い鍔のアローン帽と呼ばれる帽子をかぶっていた。そう、革命広場のカミーロ像の頭にあるのは彼のシンボルでもある帽子を表しているのだ。確かに写真で見る彼はいつもアローン帽を被りクシャクシャの笑顔で笑っている。

ヒゲとアローン帽がトレードマークだったカミーロ。photo by Granma

アルゼンチン人であるチェ、裕福な家庭に育ったカストロ兄弟と比較するとスペインからの移民を両親にもちハバナの決して裕福とは言えない環境で育ったカミーロはより近く感じられたのだろう、El Comandante del Pueblo国民の最高司令官とも言われ、とにかくキューバ国民からの人気はとても高い。

フィデルともとても硬い信頼関係で結ばれていた。カミーロはメキシコで間もなくキューバへ向け出発するというフィデルたちに出会い、一番最後にグランマ号に乗るメンバーに選ばれた。ゲリラ戦に備えた訓練もまともに受けないまま革命軍のメンバーとなり、キューバに乗り込んで戦いを重ねるごとにその才能を発揮しフィデルの信頼を得て最終的には最高司令官にまで昇格し、いつもフィデルの隣にいる存在となった。

チェ、フィデル、カミーロ。photo by Granma

革命広場の肖像の下にある言葉Vas bien, Fidel「フィデル、お前はよくやってるよ。」は、彼らの信頼関係を示す言葉だ。時にフィデルが、カミーロに向かってVoy bien, Camilo?「カミーロ、自分はちゃんとやってるだろうか?」と尋ねた時の返事だ。フィデルほどの人物が自分の行動について確認するほどの相手、それがカミーロだったのだ。このことについてはチェも、「Voy bienというフィデルの言葉は彼の完全なる信頼に値する人物に対して向けられた。他の誰でもない、彼の中に絶対的な信頼を感じていた。」と語っている。

そのカミーロが27歳の若さでこの世を去ったのが、ちょうど61年前の10月28日だ。

今年はコロナの影響でハバナではまだ学校も始まっておらず、学校などでまとまって献花しに行くことはなかった。photo by Granma

この日、キューバ国民は花を持って海に向かう。海がない地方に住む人達は川へ向かう。そして一人一人が花を海に、川に向かって投げてカミーロを想う。セスナ機ごと海に落ちて見つかることのなかった彼の亡骸に花を捧げるのだ。これを毎年欠かさず続けるキューバ人。革命がどうとか、思想がどうとか関係なくいいな、と想う。

我が家のある団地はその名も「カミーロ・シエンフエゴス」。団地内のカミーロの像、命日の夕方、数本の花が置かれていた。