キューバでオンラインツアー

ハバナからオンラインでツアーを開催できないだろうか、と少し前から準備を始めた。

コロナの影響でリアルな旅行の再開がいつになることやら、いまだに目処がつかない状態でできること、今時流行りのオンライン配信、ライブ映像を提供するサービスがキューバからもできるんじゃないか、と。

それまでネットへのアクセスが極端に制限されていた6年ほど前に一般市民が公園などの公共Wifiを使って自由にネットへアクセスできるようになり、2年前からデータ通信を利用して電波のあるところならどこにいてもスマホを使ってネットが繋がるようになった。このインターネット環境の整備に関して言えば、キューバにしてはものすごい頑張っていて飛躍的な向上だと思う。スピードや安定性、料金、家庭へのネット回線の普及など、まだまだ問題があるもののやっと少し世界に近づいてきた感がある。

だったらキューバからもオンラインツアーの配信ができるんじゃないか。

と始めてみると、オンライン会議などの配信ツールとして超メジャーになったZoomがキューバ国内で使うのが難しい(全く使えないわけではないが、環境が制限される)ことがわかり、他に使えるもの探さなければならなかった。でも幸いコロナの影響で需要も増えたからか色々なサービスが登場していて、この問題は解決。

そして実際にネットを接続してハバナ旧市街から映像を発信するテスト。

旧市街は観光の中心でもあり、これまでもいつも一番にネット環境の整備が進められてきた地域だ。データ通信もほとんどの場所で4Gがカバーしていて、接続状況はすこぶるいい。我が家よりよっぽどよく繋がることがわかった。

次にスマホを使って撮影の際、手ブレの問題があった。歩きながらの手持ちではどうしても画面がグラグラ、長時間見るには耐えない。今時のビデオ撮影には欠かせない(らしい)ジンバル=カメラ固定装置が使えたら、ということで早速探してみた。

キューバでは店に行ったところで必要なものは手に入らない。Buscar=探すところから始める。だからキューバでは「買い物する」という動詞の代わりに「探す」使うのだ、とえらい日本の教授が言ったとか・・・が、探しても見つからないことも多々ある。最近は見つからないことの方が多い。というか、まずない。コロナの影響で、個人が海外で買ってきてネット上などで販売するものの量が極端に減ってしまった。今回のジンバルなんて需要もそれほどないだろうし難しいだろうな、と予想はしていたけどやはり無理そう。そこで結局、日本で購入して送ることにした。送料は本体のン倍とお高くついてしまったが、効果は抜群!これで安定した街歩きVTRが配信できる。

と、あとは配信する私たちの力量次第。ガイドとしては、いつものお客様を相手のやりとりがなく一方的に話すことに最初は慣れなくて、なんだか人を相手に話すほどテンションも上がらなくて、我ながらイケてないなーと思っていたけれど、これはテストを数こなして克服。

それよりカメラマン、進行役、操作役のスタッフは慣れない役目に加えて、初めての装置を使いこなすための準備が思った以上に大変だった。多くの時間を割いて、また日本から参加のスタッフは時差の関係で深夜までオンラインで練習したり、話し合ったり。

そうしてチームで作り上げたものが、いよいよ配信できることになった。

「キューバ滞在歴十数年の日本人ガイドTomokoとキューバ人ガイドDanielと歩くハバナ旧市街ライブ」

https://habana.peatix.com/

日本は夜少々遅い時間になってしまうけれど、週末の夜更かし在宅イベントにどうぞ!

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