観光再開から半年、キューバ近況

キューバ国内のワクチン接種が進んだ昨年の11月15日、海外からの観光客受け入れを再開、その後オミクロン株の出現で再びコロナ感染状況が悪化したものの特に規制を強化することなく年末年始からのハイシーズンはロシアやヨーロッパからの観光客が一定数あり、徐々に各観光スポットも活気を戻していった。

パルケセントラル周辺のクラシックカーも復活

さらに先月4月6日からは、それまで必要だったワクチン接種済証明やPCR陰性証明の提示もいらなくなり、コロナ以前とほぼ同じようにキューバへ入国することが可能となった。各国からのフライトも増便され、一気に観光客が増えてきていることが旧市街を歩いていてもよくわかる。土産物店やレストランも再オープン、街をあるきながら久しぶりに客引きの声を聞き、店内から流れるライブの音楽を耳にするとなんとも嬉しい気持ちになる。コロナ禍の静かな旧市街も悪くはなかったが、やはり生活の音に混じって観光地ならではの音が聞こえてくることで「ハバナにいるんだなあー」と思う。

ミュージシャンたちもこの時を待っていた

ただ観光客が増えると、それを目当てに「商売」をする人たちも増える。

「ちぇんじまね〜、両替するよ」

「シガー、はまき(はっきりと日本語で)」

どう見ても外国人である私は、こうした人たちからの声かけを避ける訳にはいかない。急いでいるときは相手にしないが、たまに立ち止まって彼らの話を聞いてあげて、最後に「私もあんたらと同じ地元民、毎日鶏肉にうんざりしながら、店の行列に並んでるんだよ。」と落ちをつけるのだが、ここで嫌な顔せずにそのままおしゃべりに花を咲かせてしまうところがキューバ人。こんな時間はよりキューバが感じられて大好きだ。

モヒートで有名なボデギータデルメディオ、路上まで人が溢れる様子も戻ってきた
パリの紳士ももうさみしくない!

ところで最近の物不足と物価高は一層拍車がかかって、いまやCUP(キューバペソ)の価値がどうなんだかよくわからずに買い物している。そんな状況なので観光客の方々は公共施設の入場料などを除き極力CUPを使わない方がいい。大抵のところはUSDやユーロで支払い可能だし、キューバ人たちもそれを欲している。ただ現状国内銀行でUSDを扱っていないため、外貨のうちユーロのみを現金支払いOKとしているところもあるので、今後しばらくキューバ旅行の際にはユーロを持参するのがベストだろう。お釣りはCUPできていまうから、細かい紙幣も忘れずに!

クルーズ船も週一で入港

日本をはじめアジアからの観光客の姿はまだなく、コロナ前の状況に戻るにはもう少し時間がかかりそうだが、2年の止まった時を経てキューバの観光はやっと動きはじめた。

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