キューバでスキューバダイビング:おすすめスポット

先日に続きキューバでスキューバ、有名なダイビングスポット紹介。都市・地域としては行ったことがあるけれど潜ったことはないので、是非ダイビングをしに行ってみたい!

キューバでのダイビングのほとんどは船でポイントまで行って潜水するボートダイビングのスタイルで、多くの場合、ダイビング器材レンタル、船、インストラクター込みのパッケージプランに参加することになる。通常インストラクターは多言語対応可能で、少なくともスペイン語・英語を話す。ハバナ近海やビーチリゾートで有名なバラデロでも手軽に楽しんでもらうことができるが、せっかくならば少し足を伸ばして地方沿岸で潜って一緒にほかの街も楽しんでみたいところ。予算と時間に余裕があれば、ダイビング専用のクルーズ船で数日間に渡ってカリブ海を船上で過ごしながら贅沢なダイビング三昧のプランもあり。

注:写真はいずれもキューバで撮影されたものですが、必ずしも各ダイビングスポットに対応するものではありません。

【María la Gorda/マリア・ラ・ゴルダ】ピナール・デル・リオ州
キューバ本島の西の端に位置する、ラテンアメリカのダイバーたちの間では有名なダイビングスポット。ゴツゴツした岩肌の断崖が続く沿岸部に沿うようにして、50のダイビングスポットが点在。水深5mからサンゴ礁が見られ、この海域特有の黒サンゴも生息している。5-6月にはウミガメが産卵のため砂浜を訪れるのを観察でき、8-9月は沿岸部近くまでやってくるクジラを見るこができる。そのほか沈船や海底トンネルのポイントも多数。

マリア・ラ・ゴルダのダイビングセンター前、壁には世界各地のステッカー

【Isla de la Juventud/イスラ・デ・ラ・フベントゥ】イスラ・デ・ラ・フベントゥ特別区
イスラ・デ・ラ・フベントゥは、キューバで2番目に大きな島。この島の南岸部は潮流の影響が少なく穏やかで、透明度も30mを超え様々なレベルのダイバーが楽しめるポイントが50以上ある。40種類ものサンゴが生息するといわれ、そこで見られる魚たちも豊富でバラクーダなど比較的大きな魚やウミガメも見ることができ、水中写真撮影を好むダイバーにも人気。また海底の地形も様々で、各ポイントで必ずなんだかのダイナミックな地形の変化が見られる。

毎年、ダイビング写真コンテストも開催。

【Bahía de Cochinos/バイア・デ・コチーノス】マタンサス州
キューバ革命後間もなく1961年に起きたピッグス湾(=バイア・デ・コチーノス)事件で有名なヒロン湾。湾内の長い海岸線にはPlaya Larga やPlaya Girón といったビーチ、12のダイビングポイントがあり、まさしくカリビアンブルーの美しい海を堪能できる場所でもある。キューバでは珍しく、陸からのエントリーできるポイントもあるので都市から都市への移動中に立ち寄ってシュノーケリングやダイビング体験をする観光客も多い。また、近くにはセノーテ(地底で海を繋がっている円形状の深い池、メキシコユカタン半島のものが有名)もあり、こちらでダイビングも可能。

ヒロン湾は、シュノーケリングも気軽に楽しめるスポット

【Santa Lucia/サンタ・ルシア】カマグエイ州
キューバ北岸、大西洋側で1番のダイビングスポットと言われるサンタ・ルシア。というのも沿岸部には世界でも2番目に長いというサンゴ礁が広がっているためで、ダイバーたちを魅了する35のダイビングポイントがある。8月下旬から11月末までのコンディションの良いときに限り、餌付けされたオオシロザメを間近で見ることがでる。そのほか水深27mの海底に眠るスペイン統治時代の要塞跡、19世紀代の沈船が見られるポイントも有名。

サメも・・・

【Jardines de la Reyna/ハルディン・デ・ラ・レイナ】シエゴ・デ・アビラ州
キューバの南岸中央、大小250の島々の連なりハルディン・デ・ラ・レイナ=女王の庭と名付けたのはキューバを発見したコロンブス。その名にふさわしく海底では色とりどりのサンゴ礁、マングローブ、そこに生息する生物たちといった、幾千年のうちに形成されその姿を変える事なく保護されてきた生態系が目の前に広がる。サメの種類も多く人を怖がらない好奇心旺盛なクロトガリザメがすぐ横を泳いでいる、ということも・・・そしてサメだけでなく、ここでの目玉は体長3m以上にもなるイリエワニと泳ぐこと!ハルディン・デ・ラ・レイナへはダイビング専用のクルーズ船でのみ滞在可能、海上でのんびり海中ではダイナミックなダイブ三昧の贅沢を堪能できる。

ワニも!!

キューバでスキューバダイビング

キューバはカリブ海で一番大きな島で、その海岸線は5,500kmにおよびます。また島の周辺にはCayo(カヨ)と呼ばれる数千もの小さな無人の島々がとりまくようにあり、その沿岸は世界でも有数のサンゴ生息域として知られ、動植物相もとても豊か。トロピカルな気候から海水温は年間を通して25度前後、海流の影響も低く、波も穏やかで透明度は25m以上と抜群、ダイビングにはもってこいの環境です。それにも関わらずダイビングで訪れる人はまだまだ少ない上、政府も周辺海洋域の保護に力を入れているため、類い稀な良い状態でサンゴ礁やその他の自然を見ることができ、その姿は「コロンブスがキューバを発見した時から変わらない」ともいわれるほどです。さらにはカリブ海域の歴史を物語る沈船に遭遇したり、ドロップオフや海底洞窟などのユニークな地形が見られたり、とバラエティーに富んだダイビングを楽しむことができ、経験豊富なダイバーたちも飽きさせません。一方で初心者でも安心してダイビングできるスポットも多く、レベルを問わずに美しいカリブの海を満喫できること間違いなしのまさしくダイビングパラダイスなのです・・・

と、ショップのダイビングツアー案内並みの解説をしながら、キューバの海に潜ったことがない。若かりし頃に当時の仕事の関係でライセンスを取って、日本近海や琵琶湖での調査ダイバー経験はあるのにキラキラの海でファンダイビングもしたことがない。それだってもうかれこれ20年以上前のこと。キューバに暮らして、せっかく目の前に真っ青で美しい海が広がる環境に住んでいるんだから潜ってみよう、と思いつつなかなか重い腰があがらない。他の場所に比べたらダイビング料金は安いし、装備も見たことあるけれど悪くないので安心できそう。といいながら、自分の知識と経験は20年前のものだから我ながら信用できない・・・と、ウダウダ言って5年が過ぎた。

キューバでのダイビングはほとんどがボートから。このダイビングボートには乗ったことあるのだけどね。

現在、コロナの影響で海外からの観光客もおらずダイビングは無理だけれど、我が家の庭、コスタでシュノーケリングはできる。遠出してビーチに行くこともできない今年の夏だが、時間だけはたっぷりあるので、この自宅前リゾートで子供と一緒にこれまでにないほどよく海に入っている。残念なのは子供用のオモチャのマスクとシュノーケルしかなくて、フィンもないので、ほぼ水面から海中を眺めてフワフワすることぐらいしかできない。それでも沖からすぐ近くに、青いのやら黄色いのやらこんなにいろんな種類の魚がいるのか、ともう楽しくて何時間でも見ていたい気分になる。透明度も軽く20mほどあるだろうか、流れもそれほどないので安心して視界のある範囲を散策でき、岩場であるためちょっとした起伏もあって面白い。それに何より久しぶりでも海中での動きは我ながらスムーズで、近年の陸上での動きの鈍さや疲労っぷりを考えたら、水の中の方が断然楽チンなのだ!

我が家の庭、コスタ。しばらくはこの辺りで楽しむしかない。

ダイビングは危険を避けて無理をしなければ、かなり高齢まで楽しめる娯楽でありスポーツでもある。

やっぱり今こそキューバでスキューバだな。

ヒロシマ、ナガサキ、そしてキューバ

「今年の夏は、いつも違う特別な夏」

昭和の歌謡曲ならちょっとドキドキしてしまいそうなフレーズだけれど、現実はコロナの影響で海へ山へと楽しいバケーションも、久しぶりに家族で集う里帰りも自粛のムチャクチャネガティブな「特別な夏」だ。これはキューバでも同じ。あまりに長い、そしてここにきていつまで続くか分からない休みを楽しんでいるのは子供達ぐらい。

夏、8月といえば個人的にはヒロシマとナガサキ、原爆投下を思い出す。父が広島で被爆している我が家では夏休みの真っ只中、8月6日の朝はテレビの平和記念公園での式典中継を見ながら8時15分に黙祷するのが恒例だった。その後も年に一度のこの日のどこかで、ヒロシマを思う。キューバに来てからもそうだ。

今年は「特別な夏」で、今ちょうどキューバはコロナ感染の再拡大が注目されていて、テレビのニュースもそればかり。毎年この時期にはヒロシマ・ナガサキの原爆投下に関するなんだかの報道がされるのだけれど、今年はどうなんだろうと思っていた。時差を考えると日本時間の8月6日午前8時15分はキューバ時間の5日午後7時15分、ちょうど夕食の準備やらで何やらでバタバタとしている時間帯でもあり、その瞬間はいつの間にか過ぎていた。8時前にハッと思って日本の方を向いて手を合わせてから、テレビを見るとニュース前の報道番組の最後に原爆投下時のキノコ雲や焼け野原になった街の様子と一緒にフィデル・カストロが広島を訪れ献花している場面が映し出され、75年前のこの日広島に原爆が投下されたことを紹介していた。そして9日長崎の原爆記念日には、夜のニュースの中で長崎原爆投下と同時に、広島の千羽鶴のお話の主人公であるササキサダコさんのエピソードが現在の平和記念公園の映像などを交えて紹介された。

焼け野原になった街の様子を映し出す画面
サダコさんのお話はキューバで何度か放映されている。

フィデルは2003年3月に日本を訪問した際に広島を訪れている。この頃まだキューバを知らなかったけれど、3月とはいえ寒い日に黒っぽいコートを着て大勢の報道陣に囲まれながら平和公園で献花するフィデルの姿はよく覚えている。今回テレビで見たのはまさにその時の映像だった。

この時フィデルはQue jamás vuelva a ocurrir semejante barbarie このような野蛮な出来事が2度と起こりませんように、とメッセージを添えて記帳した。photo by Cubadebate

キューバへ来てから、1959年革命勝利のその年にチェ・ゲバラも日本滞在中に広島へ足を運び、同じように献花している写真が残っていることを知った。そしてチェがフィデルに広島訪問について、「人として見ておかなくてはならない」と報告したということも。同じようなことを妻のアレイダにもわざわざ日本から葉書を出して伝え、同じ名前の娘アレイダも日本へ来た際にやはり広島を訪れている。

チェが広島を訪れた時の写真、ハバナのカバーニャ要塞チェの執務室資料館にも展示されている。photo by Cubadebate

こうしてキューバの革命を起こした重要人物たちが広島を知り、ヒロシマの重要性や歴史的事実が持つ意義をキューバの国民に伝えようとしたことは言うまでもない。キューバでは多くの人がヒロシマ・ナガサキを知っている。原爆投下された日の前後には関連するいくつかの報道がされ、学校でも原爆に関連する教育がされるという。少し偏屈な見方をすれば、アメリカという同じ敵を持ち、その敵に原爆投下という人類歴史上最も酷いといえるほどの仕打ちをされ叩きのめされながらも、戦後急速に発展し世界最高レベルの経済力を持つ国のひとつを作り上げた日本という国を見習うべく、キューバもアメリカの制裁にめげずやっていこう、という政治的プロパガンダとも取られるかもしれない。でも素直に見れば、現在キューバが掲げる平和的人道国家となるべく、こうした過去の悲惨な歴史を繰り返さない世界の構築に努めるべきと後世に伝えるためのヒロシマ・ナガサキの教えと考えていいだろう。

ヒロシマ、ナガサキ、そしてキューバ。 自分の中にあるヒロシマへの思いがなんだかの形で繋がってキューバへ流れ着いたんじゃないか、ふとそう思うことがある。

キューバの信仰

キューバの宗教について一般的にはスペインの植民地であったことからカトリック信者が多いとされるが、一方で同じくスペイン領であった他の中南米諸国の中でも最もカトリックが浸透しなかった国、とも言われている。これはキューバ革命が宗教を否定したためと思われがちだが、実際には革命政府は宗教の否定もカトリック信者の排除もしてもいないので、革命以前からの傾向や他の宗教の影響もあったようだ。

他の中南米諸国では原住民のインディヘナの人達までも敬虔なカトリック信者だったりするし、日常のあらゆる生活習慣にまでカトリックの影響が色濃くみられる。とある宗教が浸透する国や地域ほど、旅行をしていても「宗教は何?」と聞かれることが多いように思う。中南米でも同じ質問をよくされるけれど、その度に

「Atea(アテア)無神論者」

というと、多くの人はギョッと引いて怪訝な顔をし、中にはその場で神について説き始める人もいる。

ところがキューバでは同じ答えをしても「そっか」で終わる、もしかしたら「私もだ。」と同意される。他にもカトリックがあまり浸透していないことを示す例を挙げると、クリスマスが盛り上がらない。1998年革命後初めてローマ法王がキューバを訪問して以降12月25日が祝日になって、最近でこそツリーを飾ったり、街中のレストランの店員がサンタの格好をしていたりすることはあっても、他のカトリックの国に比べると断然地味なクリスマスだ。

ハバナの旧市街にあるカトリックの大聖堂、カテドラル

カトリックの他にキューバ人が信仰する他の宗教として挙げられるのが、アフリカ由来の宗教だ。これは植民地時代にアフリカから連れてこられた黒人奴隷たちが信仰していたものが、カトリックなど他の宗教と結びついてキューバで独自の発展をしたもので、いくつかの系統に分かれている。このうちハバナやマタンサスなど西部地域で多く信仰されているものはSantería サンテリーアと呼ばれ、これが広くキューバのアフリカ系宗教の総称のように使われることがある。で、大雑把にサンテリーアがどんな宗教かというと、

  • この世の全て想像した神Oldomareオルドマレの下に、Orishaオリーシャと呼ばれる複数の神がいる。起源となったアフリカの伝統的宗教では400以上のオリーシャが存在するというが、現在キューバで重要とされているのは12だけ。
  • オリーシャは、カトリックの聖人=Santoサントやギリシャ神話の神々に相当するようなもの。キューバにおいては黒人奴隷たちが植民地時代に隠れて自らの神々を信仰するため、各オリーシャにカトリックの聖人を割り当てるようになった。
  • それぞれのオリーシャは、自然界および人間界に及ぼす特性を備えている。また、祭日、好みの食べ物、色、数字といったものを持つといった個性がある。例えば・・・(以下カトリックの聖人、自然・人間界に及ぼす特性、色、祭日)

Ochúnオチュン:Virgen de la Caridad カリダッの聖母、川、愛と結婚とお金、黄色、9月8日
Changóチャンゴー:Santa Bárbaraサンタバルバラ、雷、太鼓と舞踊と情熱と男らしさ、赤と白、12月4日
Obataláオバタラー:Virgen de la Mercedメルセッの聖母、大地、平和と精神性と知性、白、9月24日

  • サンテリーアの信者はオリーシャが日常の全ての事象をコントロールすると信じ、これらの神々へ好み供え物を捧げたり、儀式を行って神々からお告げを受けたりして自らの道(人生)を良い方へ導いていこうとする。
  • 信者はそれぞれ自分にとっての「特別なオリーシャ」を持っており、自宅にそれを祀るための祭壇を作る。
  • 信者は直接オリーシャからのお告げを受けることはできない。Babalawoババラオという司祭に当たる人物がオリーシャの言葉を理解して信者に告げる。
  • 信者はオリーシャの力を使って自然界にある力と自らが備え持つ特性の奥にある力のバランスを健全に保つことに努め、最終的には自らの道を切り開いていく。

といった感じだけれど、実際には全くもって複雑でこんな簡単に説明できない。

一般宅にある祭壇、この日はサントの誕生日(修行を終えると信者として生まれ変わった日=誕生日がもうひとつできる)だったので少し着飾って。
同じく誕生日のパーティーでの捧げ物、オリーシャは甘いものが好き?!

ただ個人的にはギリシャ神話やマヤ文明の神々にまつわるお話と同じで、これらの神様たちの話は良くできた物語として興味深いし、キューバの歴史や文化を構成する一要素としてみるとなるほど、と思う部分もある。

ところで旅行者でもこのサンテリーアに触れる機会がある。

キューバで街を歩いていると、全身真っ白な人に出会うことがあるが、これはサンテリーアに入信するための修行中の人だ。サンテリーア入信のためには一定の儀式、通過儀礼を行っていくつかの厳しい規制を守りながら1年間の修行期間を過ごさなければならない。その1年間行う規制の一つが「全身白いものを身につけて過ごす」というもの。頭の先から足の先、持ち物までぜーんぶ白いので一目で分かる。

それから街の角、交差点の道端で動物の死骸を目にしてビックリすることがあるかもしれない。これはサンテリーアで行う様々な儀式で動物を捧げる=犠牲にすることがあるのでその残骸、といってもそうする理由があって「置いてある」のであって決してポイっと捨ててあるわけではない。

これは自宅内で行った儀式の残骸・・・

またサンテリーアに関わる音楽やダンスもキューバの伝統文化として見たり、聴いたりする機会があるかもしれない。

現在、サンテリーアを始めアフリカ起源のキューバで独自に発展をしたいくつかの宗教はカトリック以上にキューバに浸透しているともいわれ、黒人白人関係なく信者でなくてもその習慣や考え方の一部を生活に取り入れている人は多い。それにカトリック信者だったはずの人がサンテリーアに入信することも良くあり、それが完全な改宗というわけでなく、「どっちも信じる」という人がいたりする。また最近はサンテリーアビジネスなるものもあって、外国人でもサンテリア体験なるものができたりする。

オリーシャの祭壇と一緒にサンタクロース、別になんてことない。

時代とともに宗教の形は変わるのだろうけれど、アフリカから来た宗教がカトリックとの融合している点などキューバは宗教までもキューバらしくInventoインベント(発明/でっち上げ)してしまうのが面白い。そしてキューバ人のゆるーい宗教観、ちょっと日本人と似ている?!

キューバと日本

キューバと日本、遠く離れた国同士ではあるけれど、二つの国の関係はとても良い。政治的、歴史的な関係はもちろんのこと、キューバ人は日本という国や日本文化、日本人に非常に関心があり、多くは日本をとても素晴らしい国としてリスペクトしてくれ、俗に言う「親日」であると感じる。社会主義つながりで中国やベトナムとの関係が深いけれど、同じアジアの国でありながら一般市民レベルでも意外にちゃんと各々の違いも認識されていて、その上で日本を評価してくれるのは日本人として嬉しい。

日本の発展したテクノロジーの高さについて「すごいよねー」と羨望されることがよくあるけれど、日本文化に関心を持って「日本大好き」という人も多い。今や世界中にいる日本のアニメ、漫画、ゲームに影響された「オタク」たちもたくさんいる。そして彼らの中には日本語に興味を持って勉強し、驚くほど上手に話す若者もいたりする。

スポーツでいえば野球、今季も日本のプロ野球シーズンが始まってからは日本で活躍するキューバ人選手の成績が連日ニュースで流れる。両国の野球を介した親善が盛んなのはよく知られた通りだ。柔道は世界レベルで有名だし、空手道、剣道、合気道の教室もたくさんあるし、先日は居合道をやっている人がいてびっくりした。

息子の通う空手の教室がハバナ郊外に作った新しい道場。沖縄発祥なんで沖縄風?

歴史的に見ると、キューバを初めて訪れた日本人は支倉常長であるとされる。支倉は1613年伊達政宗の命でローマ法王へ謁見するためローマを目指したその途中でキューバ、ハバナへ寄港した。

支倉常長の像は現在、ハバナ旧市街のハバナ湾沿いの道の脇に立ちキューバ人の間では「初めてキューバへ来た侍」像として知られる。

その後今から120年ほど前に日本から移民としてやってきた人たちがおり、今でも千人ほどの日系人がハバナや青年の島に暮らす。日本と国交樹立してからは今年で92年。ちなみに駐在の方なども含めキューバ在住日本人は、近年90〜100人で推移しているそう。

2018年には日本と国交樹立90年、日系移民120年で日本大使館主催の展覧会も開催された。

政治的な関係でいうと、日本はキューバに対してODAその他の形で多くの支援を行なっている。最近では日本の稲作用の農機具が導入され、早速キューバ各地に配置されたとのニュースがあった。米を主食とするキューバでは、米の自給率をあげるためにも日本から多くの援助を受けて近年その効果が上がっているとのこと。また今、ハバナ市内では昨年日本から送られたオレンジ色のゴミ収集車がそこら中で見られるし、消防車も日本から寄贈されたものが活躍している。

キューバで働く日本のくるま、その1
キューバで働く日本のくるま、その2

一方、一般の企業がキューバに投資しようという動きはアメリカとの国交回復後、一瞬盛り上がったがその後は萎んでしまった。日本人観光客はここ10〜15年で随分増えた。特にアメリカとの国交回復でこちらも「行くなら今!」的なコピーでブーム到来の兆しはあったが、その後落ち込むと言うほどではないにしろ伸びは期待したほどでもなく・・・これらの背後には日本とアメリカ、アメリカとキューバの関係が大きく関わっていることは言うまでもない。

あるカサ・パルティクラルの壁にあった日本人観光客の想い出。キューバへ行ってみたい日本人はまだまだ沢山いるはず!

TVでも日本の番組を時々やっている。アニメだけでなくドラマ、映画、ドキュメント番組まで、『おしん』はもう何度放送されたことか。年配の人だと日本=黒澤明、七人の侍、座頭市という回路の人も多い。そして黒澤を口にする年齢のおじさんの中には日本人と一緒に漁をした体験を持ち、船長と醤油で刺身を食べたことを自慢してくれる率も高い。実際に1960〜70年代には日本がキューバへ漁業関連の技術提供や指導を多くしていた。

それからキューバ人が日本について知っていることで注目した欲しいのは、ヒロシマ・ナガサキの認知度だ。キューバでは学校で子供達に日本の被爆体験について教えられる。毎年8月6日と9日は新聞なりTVなりでなんらかの報道がされ、多くの人がこの日付まで含めてヒロシマ・ナガサキを知っている。

こうやってみるとキューバにいながら、日本に遭遇する機会は意外に多いし、それもあって日本人がキューバについて知っているよりずっとキューバ人は日本について詳しい、と言えるかもしれない。

キューバのコロナによる規制緩和:ハバナ第1フェーズへ

7月3日からハバナもポストコロナへ向けて第1フェーズへ移行した。キューバの場合、そもそも外出禁止とはされなかったが、バス等の公共交通機関が運休となり学校も休校、ほとんどの店やレストラン、役所、企業が閉鎖となると多くの人が出歩くことがなくなり、実質的に外出自粛が「強制」される形となった。今回、第1フェーズに移行したことで一番大きいのは公共交通が運行再開だろう。自家用車が普及していないキューバでは、バスや乗合タクシーが一般的な移動手段であり、これなくしてはハバナ市内とはいえ自由に移動することは難しい。

我が家からハバナ旧市街まではバス停2つわずか10分の距離なのだが、途中ハバナ湾の下を通る海底トンネルを通らなければならない。このトンネルが曲者で徒歩と2輪車の通行が禁止されており、頑張れば歩いて行ける距離なのに車がないとトンネルの向こうへ行くことができないのだ。だからこの3ヶ月間コスタから遠くに見えるハバナの街を見ながら再度訪れる日を待ちわびていたわけだが、ついにその時がやってきた!

週明けを待って久しぶりにバスに乗ってハバナ旧市街へ。

いつもギュウギュウ詰めの身動きができないほどの混み具合のバスだが、現在乗客は座席100%、立った状態50%以下に制限されている。運行量は通常の50%と聞いていたので、すんなり乗ることができないのではないかと思っていたけれどバス停で待つ人の数も普段に比べたら格段に少なく、行列も待つこともなく乗車、いつもならバスが来ると我先に乗り込んで大騒ぎとなるいつもの風景が嘘のようだった。車内も立っている人が数人いるくらいでキューバ人の言うところのVacíoバシーオ=ガラガラ状態。

そして旧市街。

普段なら地元の人に混ざって観光客が溢れるオビスポ通りも、それほど込み合っていない。ただキューバ人用の日用品を売る店の前には行列ができていた。第1フェーズで個人経営の店も感染予防策をきちんと取っていれば営業可能となったはずだが、主に観光客を相手にしているレストランや土産物屋は閉まったまま。

ホテルもまだ営業しておらず。

旧市街観光では誰もが訪れるメインの広場、アルマス広場では地元の人が日陰で座っておしゃべり。

サンフランシスコ広場にある名物な銅像El Caballero de París(パリの紳士)も1人寂しく佇む。

国営カフェやレストランは一部営業を始めていたが客はおらず、テラスも無人。

ヘミングウェイが通ったバー、ボデギータ・デル・メディオとフロリディータもシャッターを降ろしたまま。

旧市街はやはり観光客がいないといつもの賑やかさは戻ってこない。

それでも3ヶ月ぶりの散策は、嬉し楽しで心踊った。もっともっと歩いてできれば知人を訪ねたりもしたかったけれど、長期の家ごもり生活で真夏の日差しの中歩く体力がすっかりなくなっていることに気付き早々に切り上げた。

絞めはオビスポ通りの2ペソ(約8円)アイスで。ペタッと貼られた注意書きには「人が密集していないところで食べるようお願いします」

街にはコロナ前ほどではないけれど人が戻ってきた。何よりも数日前と違うのは、自粛期間に全くいなかった子供たちを屋外で見かけるようになったこと。マスクをしたままサッカーしたり、自転車に乗ったりする子らを見て思わず笑顔になる。

我が家の近所のコスタも、解禁日にはわんさか人がきていた。これからは堂々と水遊びできるようになったのはいいけれど、これまでのこっそりプライベートコスタが楽しめなくなったのは少し残念かも・・・

キューバのコロナによる規制緩和:観光再開

6月18日にハバナとマタンサスを除く地方の州でコロナ感染予防対策の規制緩和が始まり、7月3日にはハバナも規制緩和開始、第1フェーズへ移行した。同時に地方ではマタンサスを除いて第2フェーズへ移行、徐々に日々の生活が正常へと向かっている。とはいえ、世界中で言われているようにコロナ以前に全てが戻る訳ではなく、コロナ後は新生活様式とやらに従うことになるらしい。これもまだ世界各地でコロナの感染は拡大中で、果たしてどこへどう向かっていくのか誰にも分からず皆で模索しながら、ということだろうけれど。

キューバの場合、社会主義体制をとっていること、保健医療重視で国民の健康生活の保証が第一であることから、経済優先の他の国とは重点事項が異なり、当然これに沿った政策が取られる。これまでのコロナ対策を見てもその特徴には「らしさ」が現れていて、もっと世界的に注目されてもいいのになあ、と思う。

規制緩和も国民を感染病から守ることが何より大事で焦らずゆっくりといった感じになるのだろうが、それでなくてもアメリカの経済封鎖で苦しい国の経済状況(もちろんそれだけではないけれど、やはり影響は大きい)を打開するためにも、主要産業である観光業を可能な限り早くどうにかしたいところだろう。これはコロナで観光ゼロという想像し得なかった状況、そしてこれからも世界の情勢からどうなるかなかなか先の読めない状況からいかに回復するかということであり、自分たちの努力だけでは何ともならない部分も大きいのが辛い。

そんな中、先日発表された内容に沿って第2フェーズに移行した地方では、州を越えた移動が可能となりキューバ人の国内観光が本格化し、さらに外国人観光客の受け入れが始まる。経済面でいえば、直接の外貨獲得手段となる海外からの客が戻ってこなければ話にならない。こちらまずはCayo(カヨ:キューバ本島の周りをとりまく数々の離島群)でのリゾート観光から再開され、北岸のCayo Santa Maríaカヨ・サンタマリア、Cayo Guillermoカヨ・ギジェルモ、Cayo Cocoカヨ・ココなどが対象となる。これらはもともと立地的にも離島の隔離リゾートであるので、最寄りの国際空港へ乗り入れてしまえばキューバの一般国民とは全く接触なしで訪れることができる。今回観光客は直行チャーター便で到着して空港からはホテルへ直行、Cayoカヨ内から出ることは禁じられている。到着時には全員のPCR検査と検温を実施して、ホテルには感染病専門医と看護師を配置、ホテルの従業員は7日間勤務の後、7日間自宅隔離で簡易検査を実施するという徹底ぶりらしい。またこの間キューバ人はこれらのホテルを利用できず、宿泊者数も制限される。すでにいくつかの国や地域を対象にツアーの販売を開始しているそうだけれど、まだ第一便、つまりコロナ後初の外国人観光客がいつ到着するのかは未定とのことだった。これらのリゾート地にリピーターの多いカナダからの客を期待し、チャーター便もカナダの航空会社などを予定している。

この第2フェーズではまだハバナ空港は一般航空便の発着はなく、入国者は在キューバの帰国者に限定される。そのため実質的な国境再開は第3フェーズまで待たねばならない。予定ではこの段階になると、各国からのフライト、一般旅行者がどの空港・港からも入国できるようになり、感染予防措置をとった上ですべての宿泊施設やレストラン、娯楽施設等が再開、州を越えた移動はもちろん旅行会社主催のツアーも催行され、カサパルティクラルの利用も可能となる。ほぼ以前と同じ形でキューバ旅行ができるようになるわけだ。ここまできてやっと観光業の再開と言えるだろう。といっても果たしてコロナ以前のレベルまで観光客が戻ってくるのはいつになるやら、特に個人経営者として観光業に携わっている人たちは、観光客の数が直接生活基盤と関わってくるから深刻だ。

でもキューバ人はきっとへこたれない。ここ1世紀弱で、世代ごとにキューバ革命前、ソ連崩壊後の特別期間とドン底を経験して、今もアメリカの制裁を受けながらも「らしさ」を失わずにやってきたのだから。今回は、観光業がポストコロナの経済的な柱となるべく早期回復して、これまで以上に盛り上がりを期待して。

¡Viva Cuba! ¡Venceremos! キューバ万歳、打ち勝つぞ!

フォトジェニック・キューバ

世界中にフォトジェニックな場所は数あれど、キューバの「素敵な写真が撮れる度」今でいう「インスタ映え」はやっぱり格別だと思う。街並み、自然、人物、どれを撮っても間違いなく絵になる。中でも街並み、フォトジェニック大賞都市部門があったら上位入賞は硬い。

自分自身、最近ではほとんど写真を撮らないし、スマホだけでカメラすら持たなくなってしまったけれど、いろんな人の撮るキューバを見る度にそう思う。そして写真に収めなくても毎日その景色の中にいて、ハバナの街中で面白いカットを楽しみながら散歩するのが何よりも好きだ。もちろん、時にはスマホを出して記録してみるけれど自分の腕では「言葉」を添えないと、何かを伝えることは難しい。

そんなハバナの街で、記念の写真をプロのカメラマンに撮影してもらうフォトセッションに何度か同行したことがある。多くは新婚カップルのウェディングフォト、男性はタキシードだったり少しカジュアルな感じだったりするのだけれど、女性はほとんどがドレスを着て臨むので、撮影しながら街ゆく姿は嫌でも目立つ。慣れないモデル体験と皆の目線とで、最初はぎこちない二人も、プロカメラマンのリードと道ゆくキューバ人達の「¡Felicidades! おめでとう」の声に少しずつ緊張がほぐれて、自然な笑顔が出てくる。どこを切り取ってもバシッとフレームにハマるハバナの街を、モデルになった気分で歩きながらの撮影そのものが素敵な想い出になる。

モヒートで有名なバー、ボデギータ・デル・メディオ前で。

旧市街で会ったバレエ学校の子供達とポーズ。

コロニアルな建物の中へお邪魔して撮影も。

クラシックカーも思いのままに使って。

青い海をバックにビーチを裸足で、手をつないで。

沈みゆく夕日とハバナの街をバックに。

こうやって1日一緒について回って写真に収まる二人の姿を見ていると、もう完全に花嫁の母の気分になってくる。

このハバナでのフォトセッション、他では絶対にない唯一無二の写真が撮れることはもちろん、旧市街など主な見所を巡りながらの撮影となるので、市内観光も一緒にできてしまう(しかも荷物持ち兼ガイド付き!)という、まさに1粒で2度美味しい企画なのだ。ウェディングフォトでなくても、カップルでなくてもOK、せっかくこんなにフォトジェニックな街に来たのだから、スマホのセルフィ−だけでなく少し時間をかけて想い出作りをするのもいい。パパッとSNSにアップして終わりではなくて、引き伸ばしてプリントして部屋に飾りたくなる写真になるはず。そしてその写真を見る度にキューバを想い出してもらえたらすごく嬉しい。

2020年、いつもと違う夏のはじまり

年がら年中暑いキューバでも、夏は特別。7、8月は夏シーズンとして、各種イベントや旅行キャンペーンが盛りだくさんで、子供も大人も浮かれて過ごす。7月1日にはシーズン開始にあたって今期の主な催し物の発表があったり、TVでテーマソングが流れ始めたりと「夏へまっしぐら!」と気分が高まるとことだけれど、今年はちょっと違う。

先日コロナウィルス感染予防政策が継続する中、早々と夏のイベントの多くの中止や変更が発表された。7月上旬、サンティアゴ・デ・クーバの国際的イベントFiesta de Caribeカリブフェスタはオンラインでのディスカッションのみ、7月から9月にかけて各地で開催されるカーニバルは全て中止など。

カーニバルの本場はサンティアゴ・デ・クーバ。それに比べると全くもって劣るのだけれど、ハバナでも大勢の人が集まるからNG。

それからこの時期といえば、週末ごとの野外ライブ。例えばハバナではマレコン近くのステージで大物ミュージシャンが週替わりで演奏し、夜中の2時、3時まで大勢の人でにぎわう。マレコン添いには夕方から軽食や飲み物を販売するテントも出るので、家族連れも夕涼みがてら海辺を散歩する。屋外とはいえ、超「密」状態は避けられないから、こちらも今年はなし。

そして、7月3日いよいよハバナもポストコロナ第1フェーズにも移行することが発表された。

やった、ついに!

また同時に遅れて第1フェーズに移ったマタンサス州をのぞいて、地方では第2フェーズへ移行するとのこと。これによって州を超える移動も可能となり、キューバ人向けの国内観光が再開されつつある。限られたホテルではあるが、新たな感染対策を取りながら夏休み向けのプランを販売するそうだ。ビーチは軍や行政担当者の監視下で解禁、プールも感染対策を厳守、人数制限を行った上でオープンするらしい。

夏全開で開放的な気分になるのは無理かもしれないけれど、子供が夏休みの間にちょっとはお出かけできたらいいなあ、と思う。

すべての国民は夏を楽しむ権利がある!

キューバでサファリ

子供が楽しむことのできる娯楽施設に乏しいキューバ、どこかへ連れて行くといってもたいしたところがないのが、親に取っても悩ましいところ。ハバナ市内にあるいくつかの遊園地(っぽいところ)や水族館(らしきところ)は、週末と長期休みだけオープンし他にいくところもないから、全然たいしたことないのにいつも混んでいる。動物園もそう。

それでもハバナには2つの動物園がある。ひとつは市内の中心部に近い街の中にあるハバナ市動物園。敷地はそこそこ広く池があったり遊具のある広場もあったりするのだけれど、肝心の動物がいない・・・檻もそれなりに並んでいるから動物園なんだろうけれど、檻の中にはスズメたち。ここで見た動物といえば、広場で子供を乗せてぐるりと回って10ペソとるポニーと、室内展示での剥製ぐらいしか記憶にない。

もうひとつはハバナ空港近く、郊外にあるキューバ国立動物園。こちらはだだっ広い敷地に動物が放し飼いにされたいわゆるサファリパーク。公共交通で行くことが難しい場所でもあり、週末でもそれほど混み合わない。意外にちゃんとした動物園なので、観光客が家族でハバナに来て飽きちゃった子供を半日遊ばせるにはちょうどいいかもしれない。そのためかキューバ人の子供達だけでなく、外国人の子供もちょこちょこと見かける。

そしてもちろんちゃんと動物がいるので、大人も楽しい。

入り口チケット売り場の看板には「100種1000頭の動物」とそそられる文句。

園内はバスで見学するサファリゾーンと徒歩で動物を見るゾーン、そして子供用の遊具があるゾーンに分かれている。まずはそれっぽいバスに乗ってサファリへGO!

バスにはガイドが同行し、園内の動物たちについて説明してくれる。ただしスペイン語のみ。

キリンがいる。

サイもいる。遠くの壁が見えなければ、なかなかのサバンナっぷりだと思うのだけれど、ここはハバナ。

もちろん、ゾウも。この日はバッファローとツーショット。

ライオンたちは、別ゾーンに隔離されていた。寝てばかりで遠くにいる彼らを写真に収めることができず。

サファリゾーンの後は、車を降りて飲食コーナーと子供向けの遊具があるエリアへ。こちら有料別料金で子供はますます大はしゃぎで走り回り、大人は財布の中身を心配しながらついてゆく。でもまあ、たまにしかこんなところで遊べないし、日本のそれと比べたらゴメンなさいってくらいにショボいので、心ゆくまでどうぞ、と甘くみる。徒歩エリアの檻の中には、ほっといても何となく生きてゆけそうな鳥類や爬虫類ばかりで、人気もイマイチ。

そんな中、ワニを手にしての写真撮影はおっかなびっくりの子供達が順番待ちをしていた。ちなみに島国キューバには多くの固有種の生物はいるけれど、危険な野生の猛獣の類はいない。「キューバで一番危険な動物は何ですか?」と聞かれて思い浮かぶのはワニぐらい。そのワニも今は絶滅危惧で養殖が行われ「飼育」状態で見られるところがいくつかあるものの、野生のものに遭遇することはまずないとか。

たまにはキューバでサファリ気分を味わいに、大人も楽しい動物園へ。
注)間違っても街中のハバナ市動物園へ行かないように。