キューバのコロナによる規制緩和:ハバナ第1フェーズへ

7月3日からハバナもポストコロナへ向けて第1フェーズへ移行した。キューバの場合、そもそも外出禁止とはされなかったが、バス等の公共交通機関が運休となり学校も休校、ほとんどの店やレストラン、役所、企業が閉鎖となると多くの人が出歩くことがなくなり、実質的に外出自粛が「強制」される形となった。今回、第1フェーズに移行したことで一番大きいのは公共交通が運行再開だろう。自家用車が普及していないキューバでは、バスや乗合タクシーが一般的な移動手段であり、これなくしてはハバナ市内とはいえ自由に移動することは難しい。

我が家からハバナ旧市街まではバス停2つわずか10分の距離なのだが、途中ハバナ湾の下を通る海底トンネルを通らなければならない。このトンネルが曲者で徒歩と2輪車の通行が禁止されており、頑張れば歩いて行ける距離なのに車がないとトンネルの向こうへ行くことができないのだ。だからこの3ヶ月間コスタから遠くに見えるハバナの街を見ながら再度訪れる日を待ちわびていたわけだが、ついにその時がやってきた!

週明けを待って久しぶりにバスに乗ってハバナ旧市街へ。

いつもギュウギュウ詰めの身動きができないほどの混み具合のバスだが、現在乗客は座席100%、立った状態50%以下に制限されている。運行量は通常の50%と聞いていたので、すんなり乗ることができないのではないかと思っていたけれどバス停で待つ人の数も普段に比べたら格段に少なく、行列も待つこともなく乗車、いつもならバスが来ると我先に乗り込んで大騒ぎとなるいつもの風景が嘘のようだった。車内も立っている人が数人いるくらいでキューバ人の言うところのVacíoバシーオ=ガラガラ状態。

そして旧市街。

普段なら地元の人に混ざって観光客が溢れるオビスポ通りも、それほど込み合っていない。ただキューバ人用の日用品を売る店の前には行列ができていた。第1フェーズで個人経営の店も感染予防策をきちんと取っていれば営業可能となったはずだが、主に観光客を相手にしているレストランや土産物屋は閉まったまま。

ホテルもまだ営業しておらず。

旧市街観光では誰もが訪れるメインの広場、アルマス広場では地元の人が日陰で座っておしゃべり。

サンフランシスコ広場にある名物な銅像El Caballero de París(パリの紳士)も1人寂しく佇む。

国営カフェやレストランは一部営業を始めていたが客はおらず、テラスも無人。

ヘミングウェイが通ったバー、ボデギータ・デル・メディオとフロリディータもシャッターを降ろしたまま。

旧市街はやはり観光客がいないといつもの賑やかさは戻ってこない。

それでも3ヶ月ぶりの散策は、嬉し楽しで心踊った。もっともっと歩いてできれば知人を訪ねたりもしたかったけれど、長期の家ごもり生活で真夏の日差しの中歩く体力がすっかりなくなっていることに気付き早々に切り上げた。

絞めはオビスポ通りの2ペソ(約8円)アイスで。ペタッと貼られた注意書きには「人が密集していないところで食べるようお願いします」

街にはコロナ前ほどではないけれど人が戻ってきた。何よりも数日前と違うのは、自粛期間に全くいなかった子供たちを屋外で見かけるようになったこと。マスクをしたままサッカーしたり、自転車に乗ったりする子らを見て思わず笑顔になる。

我が家の近所のコスタも、解禁日にはわんさか人がきていた。これからは堂々と水遊びできるようになったのはいいけれど、これまでのこっそりプライベートコスタが楽しめなくなったのは少し残念かも・・・

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