キューバで知る 三船敏郎誕生100年

コロナ関連のニュースばかりが目につく中、新聞記事にSamuraiの文字を見つけた。タイトルにはLos cien años del samurái(サムライの100年)、何の記事だろうと読んでみると、4月1日が俳優三船敏郎の誕生100年だという。キューバでもよく知られた黒澤明監督と組んで多くの映画に出演し、作品を通してサムライ像を見事に表現したことを賞賛していた。

キューバ人は映画好きだ。男性に限らずお涙ちょうだいもののドラマや実話ベースのドキュメンタリーっぽいものよりも、アクションやアドベンチャーものの方が好まれる。キューバの直面する現実社会が何かと厳しくドラマチックなことが多いから、映画を見ているときぐらいは現実逃避できたほうがいじゃないか、だからアクションの方がいいよ、と誰かが話してくれたことがある。それはさておき年配の方だと「クロサワ作品は大好きだ」と言う人も多いし、日本映画として知られているのは『7人の侍』や『座頭市』だ。

グランマ誌のデジタル版では『7人の侍』の写真とともに記事が出ていた

残念ながら私は黒澤作品をちゃんと見たことないし、三船敏郎も晩年TVで対談番組などに出演しているのを見た記憶があるぐらいだ。ましてや誕生日は知らない・・・で、早速ネット検索してみるとWikipediaには読みきれないほどの記載があり、中には「チェ・ゲバラは『用心棒』に感銘を受け、桑畑三十郎の恰好までするほどのファンであった。(三好徹『チェ・ゲバラ伝』原書房)」なんていう記事まで。へええええ、だ。そして誕生日は確かに1920 年4月1日で今年がちょうど誕生100年、こんな形でしかもキューバで三船敏郎について多くを知ることになろうとは・・・!

ところでハバナには市民にもよく知られているサムライ像がある。ハバナ湾を挟んでカバーニャ要塞の向かい旧市街側にある「支倉常長像」だ。その名前までは知らずとも、それがキューバに初めて来た日本のサムライであることは、多くの人が知っている。

ハバナの支倉常長像。旧市街散策中に立ち寄ることも可能

でもキューバ人が描くサムライ像は、やはり黒澤作品に出てくる三船敏郎演じるサムライ何だろうなあ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。