先日、マタンサス州のあるビルに巨大なキューバ国旗をデザインしたモニュメントができた、という記事を見た。写真を見ると10階建てほどのビルの側面全体を使ってキューバ国旗が描かれている。別の建物の側面には、キューバ革命の発端となった26 de julio(7月26日運動)の旗が同じように建物の壁いっぱいにデザインされ、二つが対になってひとつの作品となっているそうだ。作者は造形作家のJesús Alberto Mederosヘスス・アルベルト・メデロス氏で、長年の構想を実現したとのこと。それぞれの旗の下に描かれている風景は、独立戦争で国家の英雄ホセ・マルティが倒れたドス・リオスと革命戦争の舞台となったシエラマエストラ山脈で、フィデルと愛すべき全ての人たちに捧げる愛と歴史を表現しているそう。バラデロへ行く途中にあるマタンサス市の結構目立つ場所にあるらしいので、いつか近くで見る機会があるかも。
キューバ国旗はLa Bandera de la Estrella Solitaria(ひとつ星の旗)の名で知られ、第一次キューバ独立戦争の始まった翌年1869年に憲法で国旗として定められた。デザインしたのは、独立戦争以前にキューバをスペインから独立させてアメリカに併合しようと試みたNarciso López(ナルシソ・ロペス)で、実はベネスエラ人。3本の青いラインは当時の東部、中部、西部3つの州、2本の白いラインは独立思想の強固さを象徴する。二等辺三角形は人々の平等、赤い色は自由を欲してみなぎる血、白い星は絶対的な自由と独立を示す。
マレコン沿いを行くと、アメリカ大使館の前の広場に子供を抱きながらビシッと大使館の方を指差すマルティがいる。ちなみのこの広場の名前はTribuna Antiimperialista José Martíホセ・マルティ反帝国主義の広場、アメリカ大使館の前にそんな名前の広場を作ってしまうキューバの真っ直さ。