キューバのコロナ近況

2021年2月16日23時59分現在の感染状況:新規感染者824名(ハバナ472名)、現状陽性者5108名、累計感染者40765名、累計回復者35342名、累計死亡者数277名

2月も後半となったが、キューバのコロナウィルス感染状況は一向に改善されない。1月以降、毎日の新規感染者数はぐんぐん増えて全国で1000人を超える日も2度ほどあって、もう700、800という数字にも慣れてしまった。それにしても一定の措置をとっているのになかなか減らないのが気になる。

photo by Granma

全国の感染者数の半数がハバナということもあり、市民は外出禁止や公共交通の運休などもっと厳しい措置をとるべきという声もあるようだけど、今のところは今の予防策を厳守して、特に各自がやるべきことをきちんとやることでなんとか感染拡大を食い止められるはず、と思っている人も多いんじゃないか。その証拠に最近はいつもの「行列」の間隔もしっかり広めにとられ、バスの人員制限も少し前に比べて守られているように思う。子供の感染が拡大したこともあって、街中でも近所の公園でも子供の姿は全く見えないし、我が家にやってくる息子の友達もいなくなった。子供の親に罰金が課されるとの「脅し」も効いているのだろうけど。

国境の水際対策としては、2月6日から空港閉鎖こそないものの全ての入国者に対して指定施設での隔離措置が取られ、入国後5日目のPCR検査が陰性になるまで基本的に外出できないことになった。それ以前に取られていた措置は継続されるので、キューバへ入国する際には入国前72時間以内に実施されたPCR検査の陰性証明書の提示、空港でのPCR検査、5日目のPCR検査と1週間ほどの間に3回も検査を受けなければならない。キューバ出国時にも他国へ入国時に陰性証明が必要な場合が多いので、また検査。そうまでして観光でやってくる人っているんだろうか。観光再開への道はまだ遠い・・・

ところで世界的にもワクチンが唯一のコロナ収束の手段として注目され、すでに多くの国で接種が開始されているようだが、キューバでも国産ワクチンの治験が進んでいる。WHOにコロナワクチン候補として認証されている開発中のワクチンが4種あり、すでに最終治験段階に入っているものもある。当初の予定では2月中に接種開始とのことだったが、少し遅れる見通しだ。それでも国内で一般への接種が始まれば、速やかに全ての国民に無料で接種されるだろう。

キューバ産ワクチン候補4種:ソベラーナ01、ソベラーナ02、マンビサ、アブダラ 
photo by Granma, ilustration:Instituro Finlay de Vacunas

ワクチンに関しては、効果や接種時の副反応を懸念する声も聞かれるがキューバではどうか?キューバは独特の医療制度をとり医療レベルが高いことで知られるけれど、何より国民が自国の医療に絶大な信頼を置いていることがこの国の医療の大きな支えになっているんじゃないかと思う。キューバでは、子供からお年寄りまでお医者さんの言うことは「絶対」なのだ。ワクチンについても打たれて当然なので、接種拒否をする人もいないだろうし、早いところ全国民に接種してもらって国内での感染を完全収束することをみんなが待ち望んでいるに違いない。もちろん「自前」のワクチンで。

さあて、いつ頃このキューバ産ワクチン体験できる?!

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