キューバのコロナ近況 2021.4.15

キューバのコロナ感染は今年になってから3度目の大きな波がきて、一向に減少の気配がない。4月になって8日連続新規感染者が1000人以上(キューバの人口は日本のほぼ10分の1)を記録、ハバナはその半数あるいはそれ以上を占め、多い日には600人を超える。

こうした状況を鑑みて1週間ほど前にキューバの大統領がハバナに対して、「何だかの新たな措置、当初とっていたような厳しい対応をしなければならない」というような内容のツイートをした。そのため、皆はすぐにでも新たな感染拡大予防対策が発表されるのではないか、また公共交通機関が止まり、外出禁止時間が延長されるのではないかと様々な憶測が飛び交う中、緊張して朝晩のニュースに注目していたのだが、2日たっても、3日たっても1週間たっても何の発表もされない。何だかちょっと拍子抜けの感で、あの大統領のツイートについてももうみんな忘れかけている・・・・

ハバナは相変わらず、といってももちろんコロナ前の状態ではないけれど、夜間を除いて人は自由に動いているし、店の前にはいつもの行列。

セントロハバナの遊歩道、サンラファエル通りはいつもの賑わい

ただここ数ヶ月子供達が外で遊ぶ姿は見られない。子供の感染が拡大し、先日は初の未成年者の死亡者が出るという悲しいニュースもあったことから子供達は皆、家からほとんど出ない生活を強いられている。ハバナの学校はこの1年で11月に遅れて始まった新年度から2ヶ月だけ開校、あとはずーっとお休み。1日30分1教科ずつのテレビ教室だけでは何の勉強にもならない。勉強はもちろんだけれど、1年間学校活動なしの異常な体験を虐げられている子供達が本当に気の毒でならない。心の方が「病む」よなあ、と心配するのだけれど我が子を見ている限りはそうでもないか・・・

大学は1年全く開講せずにここまできた。オンライン授業ではないけれど、インターネットを使って学生と教授のやりとりで「課題」をこなすシステムができて、3月になってやっと開始されたそうだ。

失われた1年。

これが1年で終わりそうもないから、辛い。

希望はやはりワクチン。キューバは国産ワクチン候補が5種あって、そのうち2種はすでに治験段階とはいえ接種が始まっている。

感染状況が厳しいハバナと東部の3州で開始されており、これまでのところ大きな問題なく順調、ハバナでは5月中に住民半数の100万人接種予定だとか。我が家も先日家族みんなの個人情報、アレルギーの有無などを記載したメモを提出した。いつ順番が回ってくるかはわからないけれど、日本より早くワクチン体験できるかも。

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