キューバでBalletバレエを

日本ではあまり知られていないかもしれないが、キューバは世界的にもバレエが有名で、素晴らしい踊り手を数多く世に送り出している。ハバナの中央広場パルケセントラルにある国立劇場、Gran Teatro de La Habana(グラン・テアトロ・デ・ラ・ハバナ/ハバナ大劇場)は主にバレエの公演が行われ、キューバが輩出した偉大なバレリーナAlicia Alonso(アリシア・アロンソ1920〜)の名が冠としてつけられている。

2018年国際バレエフェスティバルポスター

今年も国際バレエフェスティバルが10月28日から11月6日にかけて開催され、この劇場ほか、ハバナ市内4つの劇場を会場として様々な公演・イベントが行われた。今回は特にアリシアが創立した国立バレエ団誕生70年、アリシアの十八番「Giselle(ジゼル)」初演から75年の記念の年ということで、大々的に行われたらしい。小学生のころ、バレエを習っていた友達の発表会に行ったことはあるけれども本格的なバレエの公演は見たことないし、ハバナ大劇場にも入ったことないし、事前に知っていたら見に行ったのに・・・

青い空に生える美しい建物、アリシアアロンソ劇場

しかし、だ。キューバではこういったイベントの情報を得るのが非常に難しく、だいたい直前にならないとわからない、もしくは終わってからニュースを見て知る、ということが多い。特に関心があるもので、それについて常日頃からアンテナを張っていればどこかでキャッチできるのかもしれないが、日々の生活に追われ、たまーに何を思い立ったか文化的活動に参加してみようか、というぐらいのレベルじゃ気が付いた時にはすでに遅し。でもキューバ人たちはどこかでしっかり情報をキャッチして、チケット販売初日に列を作るし、イベント当日は大勢の人が集まる。

今回のフェスティバル開催前のチケット発売日にもたまたま劇場の前を通ったのだが、長蛇の列。中には「こんなおばちゃんがこんな格式高い劇場でバレエ見んのかー!」という人も。これはキューバの素晴らしいところのひとつだと思うが、

すべての国民に芸術を鑑賞する機会があたえられる(べき)

という考え方のもと、こういった公演のチケット価格はありえないほど安い。ハバナ大劇場の場合、席にもよるが10-30キューバペソ(約40〜120円)*。だから行く。その辺でサンダル履いて買い物してるおばちゃんも、パルケセントラルでツバ飛ばしながら大声で話しているおっちゃんも。そんな彼らもきっと公演当日は一張羅に身を包んで、香水の匂いプンプンさせて行くに違いない。TPOのわきまえっぷりが際立っているのがキューバ人。

アリシアのジゼルがモデルの像が玄関前に

というわけで今回バレエ公演は見られなかったが、公演のない日中は建物内を公開しているので入場してみた。スペイン語か英語のガイド付きで、小一時間かけてゆっくり見ることができる。建物全体のうち劇場スペースは約1/4ほどで、あとはギャラリーやイベント会場、会議室などとして利用されているそうだ。外観も素晴らしいが、中の装飾も大理石がふんだんに使われ、細かな彫刻やクリスタルのシャンデリア、モザイク模様の床、豪華絢爛宮殿の様相。

バレリーナの舞台裏をテーマにした写真展が開催中だった

10数年前に初めてハバナに来て以来、何十回も入口前を通って、何百回も目にしているだろうに実は初めて中に入った。建物はもちろんだが特に気に入ったのは、3階のベランダから見るカピトリオ。この高さ、この角度から見たことのないカピトリオ。さらに週末に行われるフラメンコ公演のリハーサルをやっており、こちらもしばし見学することができた。

いつもと違った目線でみるカピトリオ

ふと思い立って入ったわりに、知的好奇心が十分に満たされてものすごい得した気分になった。出口でこれから年末にかけての公演もチェック。今年最後の〆は「くるみ割り人形」だな、と密かに決めた。

 

*こういった公共の場への入場料等は、キューバ人価格と外国人価格が異なる。私のように永住権所持している場合もキューバ人価格適応。ハバナ大劇場での公演の場合、外国人価格は演目に関わらず、30CUC(約3,450円)。それでも、大編成のクラシックや世界一流のオペラ公演もこの価格で見られるのだから、超お得。今回私が行った劇場内見学は、キューバ人5キューバペソ(約20円)、外国人5CUC(約560円)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です