コロナ禍、コスタで泳ぐ

今年のキューバ、4月は史上最高の月間平均気温を記録したそうで、本格的な夏到来の前にすでに各地で33〜35度と真夏並みに気温が上がっている。5月になって雨も増え始めたが、日差しが出るとカッと照る太陽と真っ青な空はキューバ人たちを海へ誘う。11月〜3月上旬ぐらいキューバで言うところの「冬」の季節、十分に水にも入れる暖かさなのだが、キューバ人たちは海水浴をしない。この時期ビーチは外国人観光客のものだ。キューバ人にとって海の季節はやはり「夏」、4月ぐらいになると週末のビーチがボチボチ混み始める。

だが今年はコロナの影響で外出自粛、ビーチは閉鎖状態。自粛生活が始まってすぐぐらいに、観光客がいないのを利用して各地のビーチ清掃をしています、とニュースになっていたから、今行けばゴミのない綺麗なビーチが楽しめるのだろうな、と思いを馳せるがもちろん行けない・・・

ところで我が家のある団地は海のすぐそば、オーシャンビューではないけれど家からも真っ青な海が望め、今の時期は海に沈む夕日を眺めることができるという贅沢な立地。海辺は砂浜ではなくゴツゴツとして岩場なのだけれど、「夏」になるとこのコスタ(スペイン語で海岸の意味)でも近所の人たちが海水浴を楽しむ。遠浅ではないので沖に出ることはできないけれど、夏の夕涼みがてらコスタで水に浸かるのは気持ちがいいし、わざわざビーチまで行かなくてもいいので子供連れには助かる。

今はそのコスタでも、もちろん泳ぐ人はいない。が、ここ1ヶ月以上息子の体にできた湿疹が治らず、近所の皮膚科の先生に診てもらったところ薬を処方された他、

「コスタに行って海水に浸かりなさい」

という指示が出た。お医者さんの指示だから、誰かに咎められても言い訳できる。

「よし、コスタへ行こう!」

家から徒歩5分、道中誰にも会わないのだけれどマスクをして、いざコスタへ。さすがに海へ入る人はいなかったが、釣りをする人、沖には近くのコヒマルからきたのだろうか小さな釣船も見かけた。そして息子と夫は海の中へ。

「¡Qué ricoooo! (気持ちいいー!)」

と二人とも大喜び。巣ごもり生活から一瞬解放されて、水に浸かって涼しんで、カニやウニの生態観測もできて、これで湿疹も治ったら言うことなし?!

ということで2日目からはゴーグルとシュノーケリング持参、やる気満々で海水療法を楽しんでいる。

コスタからハバナの街を見る。こんなに近いのに2ヶ月近く行っていない。¡Oh, Habana!

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