カリブ海に浮かぶオランダ領の島々の旅行情報
Saint Martin, Curaçao, Bonaire

カリブ海東の小アンティルと呼ばれる地域に、6つのオランダ領の島々が点在しています。リーワード諸島に位置する3島・SSS諸島(セントマーチン島、セントユースタティウス島、サバ島)と、ベネズエラ沖合いの3島・ABC諸島(アルバ島、ボネール島、キュラソー島)に分けられます。小さいながらその個性的で独特な文化や歴史を持つ島々は、世界中の観光客を惹きつけています。
そんな6島の中でも現在オンリーワンが注目しているのが、セントマーチン島、ボネール島、キュラソー島です。
日本ではあまり知られていない島々ですが、たくさんの魅力が詰まったオンリーワンイチオシの旅行先です!

オランダ領アンティルの歴史と特色

1954年の結成当時、オランダ領アンティルは全部で6島のベネズエラ沖のアルバ島、ボネール島、キュラソー島(ABC諸島)と、リーワード諸島に属するセント・マーチン、セント・ユースタティウス、サバ島(SSS諸島)からなっていました。
カリブ海に位置するこれらの島々は、15世紀末にスペインの支援を受けたヨーロッパの航海者によって発見されました。1493年にコロンブスが第2回の航海を経て、SSS諸島が属するリーワード諸島へ到達。ABC諸島は、1499年スペイン人とイタリア人の探検家により発見されました。しかしスペイン人達はこれらの島々に強い関心を示さず、リーワード諸島にわずかな植民を行なうだけに留まりました。
17世紀これらの島々はオランダ西インド会社が占領することとなり、軍事拠点・交易拠点として利用されていました。18世紀後半にはセント・ユースタティウス島はカリブ北部で最も繁栄した島として知られるようになり「黄金の岩」と謳われ、一方でキュラソーとセント・ユースタティウスは、奴隷貿易の島でもありました。カリブ海の島々の領有権をめぐり、オランダ・フランス・イギリスとの間で何度も争いが繰り広げられましたが、1815年以降、オランダはABC諸島とSSS諸島を植民地として治めました。1948年植民地のための新たな憲法が配布され、「オランダ領アンティル」に改められ、オランダの憲法が認める範囲内で最大の自治が認められるようになります。その後1986年にアルバが単独の自治領として独立。他の5島も2010年に解体され、キュラソー、セント・マーチン島は単独の自治領となり、残る3島はオランダ国に編入されました。
住民の構成は混血のムラートが84%を締め、残りはヨーロッパ系白人。キュラソーとボネール島ではオランダやスペイン語が混じり合ったパミアメント語を話し、スペイン語も通じます。セント・マーチン島はオランダ語を母体にしたクレオール語。セント・ユースタティウス島では、2007年よりオランダ語に加え、英語も公用語となりました。アンティルの首都はABC諸島に属するキュラソー島のウィレムスタットで、港と中心街は1997年に世界遺産に登録されています。主産業は主にラム酒で、キュラソーのリキュールは有名です。後は、観光産業やオフショア金融。その歴史から、元々のカリブの文化やオランダ、フランスなどのヨーロッパ文化、更には奴隷貿易の拠点となっていたことからアフリカの文化などが混ざり合った多様な文化が島々の魅力の一つです。
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アンティルの首都はABC諸島に属するキュラソー島のウィレムスタット

アンティルの首都はABC諸島に属するキュラソー島      のウィレムスタット

オランダ領アンティルのベストシーズン

一年を通じて温暖で快適な気候

特にベストと呼ばれるのは12月〜3月の時期になります。ハリケーンの時期が8月下旬〜10月上旬に当たりますが、その年によってハリケーンの発生する頻度も変わってきます。
ABC諸島に位置する島々は、ハリケーンの進路から外れているため、年間を通して観光が可能です。10月から12月には雨が増えるので、ABC諸島に関しては1月から9月がベストシーズンになります。

カリブ海東の小アンティルと呼ばれる地域に点在する島々

オランダ領アンティルの見どころ

セントマーチン島
Saint Martin

フランス領とオランダ領が交差する島

セントマーチン島

マホビーチ
飛行機が頭上スレスレを飛ぶ「世界一危険なビーチ」
フィリップスブルフ
オランダ側の首都でクルーズ船も停泊するカラフルな建物が並ぶ街
マリゴ
フランス側の首都で港にヨットなどが停泊しており、フレンチレストランが並びプチフランスを感じられる街
オリエントビーチ
フレンチサイドにある白砂のビーチ。ヌーディスト・ビーチとしても有名

キュラソー
Curaçao

夢の国のような街並み

キュラソー

ウィレムスタッド
世界遺産にも登録されている、まるでおもちゃ箱の中のようなカリビアンカラーのカラフルな建物が並ぶ街
サバナ ウェストプント
シュノーケリングやゆったり過ごすのにぴったりな、こじんまりした穏やかで美しいビーチ

ボネール
Bonaire

自然の魅力を満喫できる島

ボネール

島には200種を超える鳥類が生息しており、岩礁が広がる国立海洋公園には世界中からダイバーが訪れます。

クラレンディーク
ダイビングの宝庫

サバ島
Saba

熱帯森林で覆われた島

サバ島

サバ島は断崖絶壁に囲まれた火山島で、オランダ領アンティルを構成していた島の中で最も小さい島です。人口は1400人。島の北東部に400mの仮設滑走路を持つファンチョ・E・ヨラウスクィン飛行場があり、世界で最も短い滑走路を持つ商業空港として知られています。セントマーチンから飛行機で15分の距離で島の大部分は熱帯森林で覆われています。ビーチやお酒に飽き、のんびりと自然を謳歌したい人には、ハイキングやダイビングなどのアクティビティーがおすすめです。

セント・ユースタティウス
Sint Eustatius

自然豊かな島

セント・ユースタティウス

この島にはもともと先住民のアラワク族が暮らしていました。18世紀にこの島は最盛期を迎え、商業の地として栄え「黄金の島」として知られるようになります。クイール山とボーヴェン山は1998年にクイール・ボーヴェン国立公園に指定され、公園に隣接する熱帯多雨林が生い茂る植物地帯はミリアムシュミット植物園となっています。自然豊かな珊瑚礁の島の周辺の海は、1996年セント・ユースタティウス国立海洋公園に指定され、人気のダイビング地ともなっています。

アルバ
Aruba

カリブ海のラスベガス

アルバ

西インド諸島の南端部、ベネズエラの北西沖に浮かぶ島。オランダ女王を君主とする立憲君主国です。アルバはカリブ海のラスベガスとも呼ばれ、リゾートアイランドとなっています。島の地勢は変化に富み、マリンスポーツがおもいっきり楽しめる美しい海や島の大半を占める砂漠、サボテンの森など変化に富んだ大自然が広がります。またオランダ・スペイン様式のカラフルでコロニアルな街並み、施設の整ったリゾートホテルと、1年中欧米からの観光客で賑わいを見せています。

セントマーチン島、ボネール島、キュラソー島への行き方

セントマーチン島・キュラソー島

日本からは基本的に飛行機で所要約16時間〜33時間程度。ニューヨーク、ロサンゼルス、マイアミなどから便が出ており、アメリカからの乗り継ぎがほとんどです。アメリカからはセントマーチンまで直行便が何本か出ています。

ボネール島

アメリカ乗り継ぎの場合と、本国オランダ周りという行き方もあります。ボネールは少し行きづらく、乗り継ぎが最低でも3回程かかってしまいます。日本からは所要約23時間〜38時間程。

セントマーチン島、ボネール島、キュラソー島へ行くツアー