ギアナ高地の旅行情報

GUIANA HIGH LAND

ギアナ高地はコナン・ドイルの小説『失われた世界』の舞台になった他、近年では映画『アバター』や『カールじいさんの空飛ぶ家』の世界観に影響を与えています。現在尚前人未到の地があり、新種も多く残されており、学術的に貴重な場所であるだけでなく、旅人を魅了し続けています。近年は観光客の増加に伴う汚染や外来種による環境破壊が進み問題となっています。

ギアナ高地の場所

LOCATION

南米大陸北東部、17億年ほど前の先カンブリア時代に形成された古い楯状地がギアナ楯状地です。
隆起と浸食の結果硬い岩盤が取り残され、絶壁に囲まれたテーブル状台地(先住民の言葉でテプイtepui:神々の家)となりました。ギアナ高地はこれら高地をさした名称です。ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ、コロンビア、ベネズエラ、ブラジルの六カ国にまたがっていますが、有名なロライマ山 (Monte Roraima 標高2810m)やエンジェルフォール(Salto Ángel)があるアウヤンテプイ(Auyantepui)はベネズエラのカナイマ国立公園(Parque Nacional Canaima)にあります。
地球のプレート活動の結果、かつて一つだった大陸は長い年月を経て分裂し、現在の大陸配置となっています。大陸移動に伴う気候帯の変化により各地の生態系も変化してきましたが、ギアナ高地一帯はゴンドワナ大陸移動時よりほぼ動いていません。テプイは標高 1000mから3000m。絶壁により麓から隔離され、古い生態系が残ることになりました。進化の過程での固有種が多くみられ、生態学的の独立島となっています。

ギアナ高地のベストシーズン

BEST SEASON

エンジェルフォールとロライマのベストシーズン

エンジェルフォール

世界最大の落差979mを誇る滝、エンジェルフォールは世界遺産に登録されているベネズエラのカナイマ国立公園内にあります。
ギアナ高地最大のテプイ、アウヤンテプイ(標高2,560m、外周約650km、東京23区ほどの大きさ)の縁から落下しています。
1937年、金鉱山を探していたアメリカ人探検飛行家のジミー・エンジェル(Jimmie Angel)が発見し世界に知られるようになりました。エンジェルフォールという名前も氏の名前に由来します。
断崖の縁から落下した水流は地表に落ちるまでに霧状になるため、滝の下には滝つぼが存在しません。遊覧飛行での観光と滝の下の展望台まで行くパッケージツアーが人気です。

エンジェルフォールのベストシーズン

例年4月中旬から11月中頃が雨季で、12月から3月頃までが乾季となっており、それぞれメリット・デメリットがあります。
アウヤンテプイの北西の村カナイマからボートでエンジェルフォールを目指すのが一般的ですが、水量によりアクセスが厳しくなります。雨季、水量が安定する6月中旬から11月中旬の間はほぼ確実に滝まで近づくことができます。川をさかのぼり、トレッキングを経て、滝の下のライメ展望台(Mirador Laime)まで行くと、水量を増したエンジェルフォールの迫力ある景色を眺めることができます。遊覧飛行では滝が雲に隠れて見えない可能性が高くなります。
乾季には川の水量が減るため、滝の下までたどりつくことが難しくなります。滝の下までたどりついても水量が少ないため迫力に欠けるのが難点です。天候に恵まれるため視界が晴れ渡り、遊覧飛行ではギアナ高地の雄大な景色を堪能することができます。ヘリコプターでテプイの頂上を訪れるツアーもありますが、天候が安定する乾季のほうが着陸しやすいため、実施される確率が高くなります。

ロライマ山

ヨーロッパの探検家によりその存在を世界に知られるようになったロライマ山。それ以前は原住民の神話伝承の地でした。言い伝えでは、ロライマ山はかつて世界中のあらゆる果実や野菜を実らせていた巨大な大樹の切り株とされています。
ロライマという名称は原住民ぺモン族の言葉Roroi「青緑色の」とma「偉大な」に由来します。ベネズエラ、ブラジル、ガイアナの三国にまたがるテーブル状の台地で、最高地点はベネズエラ側、台地南端のマヴェリック岩(Maverick Rock)です。マヴェリック岩の北北東5kmほどの場所で三国の国境が交差しており、記念碑が建っています。台地の上は岩がちで、奇岩の迷宮(La Ventania)や水晶の谷等、不思議な世界が広がっており、蛙のまま卵から孵化するロライマヤブヒキガエル(Oreophrynella quelchii)のような希少な生物が生息する他、ロライマ山固有の動植物が数多く見られます。
ロライマ山は比較的登りやすく、ベネズエラ側ぺモン族の村パライテプイ(Paraitepui)からの、所要六日間のトレッキングが一般的です。村からロライマ山の麓まで二日間歩き、ラ・ラムパ(La Rampa)と呼ばれる天然の階段を一日かけて登り、台地の上で一日過ごし二日かけて帰路をたどります。ロライマ山にはロライマヤブヒキガエルのような絶滅危惧種が生息しており、生態系への強い配慮が必要です。天候やトレイルの状況、入山許可が必要なことから、ペモン族のガイドを雇うのが一般的です。登山が難しい場合サンタ・エレナ・デ・ウアイレン(Santa Elena de Uairén)よりヘリコプターツアーを利用することもできます。

ロライマ山のベストシーズン

ロライマ山では年間を通しほぼ毎日雨が降り、大概午後ににわか雨が降ります。雨季には年間降水量の約半分が降るため、ベストシーズンは天候が安定する乾季、12月から3月ごろだと言えます。エンジェルフォールの観光と合わせて考えると、エンジェルフォールの水量が確保されている雨季の終わり、天候が比較的安定している11月後半がねらいめです。

ギアナ高地の行き方

ACCESS

Aero Postal社
1日1便運行(月曜日から金曜日)
VH342 6:15カラカス発―7:15プエルト・オルダス着
Conviasa社
1日1〜3便(土曜日以外)
※日曜日に運行しているのが強みです。
V02380 6:30カラカス発―7:30プエルト・オルダス着

プエルト・オルダス到着後
CANAIMA TOURが経営しているTRANSMANDU社の運行している飛行機に乗ります。
非常に遅延の多い航空会社ですが、プエルト・オルダスとカナイマを結ぶ唯一の航空会社です。(2013.11.28現在)
1日1便

ギアナ高地へ行くツアー

OUR TOUR