キューバのコロナによる規制緩和:ハバナ近況

8月10日にハバナがコロナによる規制が再度強化されて、フェーズ0に後退してからまもなく2週間。この間に新規感染者が90超え、3月11日のコロナ感染初確認以降の最高数をピークに2桁を記録する日が続く。ハバナは再び交通機関が止まり、公共施設やレストランなども閉まり、外出自粛の日々・・・それでも一度規制が緩んでしまったからだろうか、当初の規制時よりも何をするわけでもなく外に出ている人も多いし、子供達も親と一緒に歩く姿が見られたりする。毎日の日課は近所の店や市場で出荷されるものをチェックして行列に並ぶことで、相変わらずすごい人が一定の時間一定の場所にあふれかえる。この「気の緩み」に対して、ニュースや公共広告では声高に

¡Disciplina! ディスシプリーナ(規律を守って)

と、連呼している。マスク、手洗い、人との距離をとる、不要不急の外出自粛、何だかの症状がある人すぐに診察を・・・と改めて人々に言い聞かせるように。各家庭訪問しての健康状態チェックも頻繁になり、予防薬として各家庭でホメオパシーの投与も推奨された。そしてハバナは9月の学校開始の延期が決定。

コロナにいつもの夏休みを奪われても、子供達はなんのその photo by Cubadebate

あああああー、最も恐れていたことが・・・!

もちろん子供達が集団感染してしまっては大変だし、現状を考えるとその可能性が心配されるから当然の措置だろう。衛生的にも全てのキューバの学校が感染防止対策を十分に撮れる状態でないのも問題だ。でも各家庭でのインターネットが普及していないキューバでは、リモート授業を行うことも不可能、4、5月にやっていたテレビ授業は時間的にも全く不十分で自習する習慣のない子供には機能しなかった。登校して対面で授業をするしかないのだ。せめてスポーツのアクティビティーでもあれば救われるのに、それすら通常の長期休暇とは違うから残念ながらこちらもなし。

だから早いところ学校が再開されるべき。

が、そう思っているのは親だけで、子供達は休み延長を歓迎。少なくとも我が子は、毎日の感染者数をチェックして増えていると喜び、減っているとガッカリしているという、わかりやすい反応。このままでは本当に授業再開された時が思いやられる。と心配するのも親だけか・・・

候補ワクチンはその名もSoberana ソベラーナ: 本来主権、最高位を有するという意味で、なんか政治的なネーミングだなあと思ったけど、薬や治療法については特効薬を意味するらしい photo by Cubadebate

一方、キューバ独自のワクチン開発への取り組みも進んでいて、このほど候補となるワクチンの治験が8月24日から始まる。順調にいけば来年2月には一般への接種が可能で、ラテンアメリカ・カリブ海域で初のCovid-19対応ワクチンとなる。新薬、ワクチン開発では世界のトップレベルにあるキューバ、今回もキューバ国民だけでなく世界中の人々を救うことができるか。まだ少し時間はかかるけれど、大いに期待したい。

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