キューバのコロナ近況 2021.9

1日あたりの新規感染者数8000人超えという最悪の8月が終わって9月になり、ようやくすこーし減少の兆し。

2021年9月8日23時59分現在のコロナ感染状況:新規感染者7,747名(ハバナ687名)、現状陽性者39,213名、累計感染者720,739名、累計回復者675,413名、累計死亡者6,056名

日によって増減があるものの9月になって9000人を超えたのは1日だけで、ほぼ6000〜7000人代で推移している。これでもまだまだ驚異の数字だけれど、減少傾向にあることは見て取れるので、このまま落ち着いていってくれることを願うしかない。

そんななか9月といえば新学期だが、当然まだ子供たちは学校へ行くことはできない。それでも前年度2020-21年度継続ということでテレビ教室が今週から再開され、同時に今後の日程が発表された。もう1年半にわたってほぼ登校することなく、対面授業なしで1日30分各教科週1回のテレビ教室という何とも心許ないというか、虚しいだけの授業しか受けていない子供たちの学校教育をどうやって調整して回復するのか、と注目されるところだ。とにかくワクチンを接種しないことには子供たちを学校へ行かせるわけにはいかない、いかないというのが大前提。急ピッチで治験段階を突破して9月初旬から中学・高校年齢、中旬からは小学校年齢の子供たちへのワクチン接種が始まる。ハバナは最初に実施されるだろうから、来週には息子も1回目の接種を受けることだろう。

子供たちへも、もちろんキューバ産ワクチンが接種される。ガブリエル君、キューバで初めてコロナワクチンの接種を受けた子供。Photo by Ismael Francisco, Granma

そして先日、全国の子供たちへのワクチン接種を11月までに終える計画で対面授業の開始は11月15日、前年度2020-21年度を2022年3月12日まで(全16週)とし、翌週3月14日から新年度2021-2022年度開始して同年11月26日まで(全30週)、その後本来の学年サイクルに戻す、と発表があった。もちろんワクチン接種が順調にいって、コロナ感染状況が収束することが条件ではあるだろうけれど、この通りうまくいってくれるなら何よりだ。

小学校の修正された今年から来年にかけてのプログラム。Granma新聞より

さらに11月には全国民の90%以上のワクチン接種完了、免疫獲得を目指すとした政府発表に併せて、観光省は11月15日以降の海外からの観光客の全面的受け入れに向けて徐々に対コロナ規制を緩和していく方針を発表した。まずは現在も観光客を受け入れているリゾート地バラデロとカヨ・ココの外国人観光客に対しワクチン証明書またはPCR陰性証明書どちらかの提示、空港でのPCR検査の免除、荷物重量制限の解除などが行われる。観光再開のためには入国時国境での水際対策の緩和だけでなく、空港やホテル、各施設やレストラン、各種交通機関の再開正常化、州を越えた移動制限の解除とあらゆる規制を緩和していくことになるが、まずは国内観光を手始めに、海外観光客受け入れ体制を整えていくそうだ。が、何れにしても具体的な内容や日程は今後発表されるようなので注目したい。

ハバナの革命広場。観光客が戻って賑わいを見せるのはいつ?

ともあれ今度こそコロナをコントロールしつつ、すでにあまり聞かれなくなってしまった(?!)「新たな日常」とやらを始められるといい。

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