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ナスカの地上絵の旅行情報

砂漠に描かれた巨大な絵は一体何のために描かれたのか。ロマンに満ちた謎を残し、今も人々を魅了するナスカの地上絵の旅行情報をご紹介します。

ナスカについて

地上絵で有名なナスカは、ペルーの南部砂漠地帯イカ県にある人口3万人程の町です。

紀元400年頃に潰えたナスカ文明の首都が築かれていたあたりに建てられた古い町で、現在では地上絵観光に訪れる人で賑わう他はエキゾチックで埃っぽい砂漠という他に大した魅力はありません。ただし、後述のマリア・ライヒェ博物館や地上絵に関する研究、および古代ナスカ人にどれだけの興味を持っているかによって、数時間から数日は楽しむことが出来ます。

ナスカの地上絵が描かれている辺りは一年中乾燥した暗赤褐色の砂漠地帯となっています。

Google Mapでも確認できる通り、一帯には無数の線が描かれており中には巨大すぎて衛星写真でしか確認できないような図もありますが、近年では車の無断走行によって破壊が進んでいます。

ナスカの地図

せっかくなのでハチドリの絵を示してみました。Zoom Inしてお楽しみください。

ナスカの地上絵について

ナスカの地上絵は、紀元前100年ごろから紀元750年ごろまでペルー南部カウアチ近郊で文明を築いていたナスカ人によって描かれました。
ナスカ人達はこの地の豊富な地下水を使って大規模な灌漑を可能にし、農業を中心とした文明を築いていましたが、紀元400年頃に大規模な地震で首都が倒壊し、その後散り散りに消失していきました。
この場所で発掘された陶器や織物に描かれているものと同じ動物のモチーフが地上絵に描かれていることから、地上絵の作者がナスカ人であることはほぼ間違いないとされています。

地上絵の発見

地上絵の発見は、1920年代にペルー航空のパイロットによって砂漠に十字の線が描かれてあるのを目撃されたことが最初とされています。
この発見で1926年には考古学者がこの地に赴き調査をしました。しかし、調査にあたった学者は十字の線しか見なかったため、古代の聖なる道の一部だろうと結論づけ収束します。
その後1939年に古代の灌漑システムを研究しにこの地にやって来たポール・コソック博士が、50以上の地下水路が未だに使用されていることを知り、飛行機を使って上空からその水源を辿ろうとした際に地面に引かれた線を見つけました。線をたどった先に鳥の絵が描かれているのを発見し、これが今日の地上絵の発見につながりました。ポール・コソック博士の助手であったドイツの数学者マリア・ライヒェ女史はその人生の全てを地上絵の研究と保存運動に費やすことになります。
地上絵にはいくつかの側面から長年謎として扱われている事実があります。
現在でもナスカを巡る学説の中で最も話題となるのは、一体何の目的で描かれたのかという地上絵の持つ性格のようです。
農業を営むナスカ人の雨乞いの儀式に使われていた説や、太陽の動きを読むための暦の役割をしていた説、社会事業だった説など、研究者により色々な説が唱えられています。今でも毎年のように様々な発見がなされ色々な学説が研究者から提唱され話題となりますが、その謎は永遠に解かれることがなく、常に人々を魅了し続けています。
近年では上空からしか確認することのできない大きな絵を、どのように地面に書き残したのか、その描画方法が明らかになってきました。
小さな絵を原画とし、中心点を取って拡大しながら地面に写しとる拡大法や、2人の作者が原画を覚えてお互いの距離を目視しながら描く目視描画方法などで再現が可能とされ、日本の山形大学による研究で立証されています。
いずれにせよ、砂漠に描かれた動物たちの巨大な絵は時空を超えた不思議な光景に他ならず、1995年にはユネスコの世界遺産にも指定されました。

ナスカへの行き方

ナスカはペルーの首都、リマから南に444km離れています。
ナスカには地上絵遊覧飛行用の飛行場はありますが、観光客が他の都市からこの飛行場に乗り付けることはできません。
ナスカに行くにはリマからバスで6~8時間(Cruz del SurとOltursaのバスがイカとパラカスを経由して運行しています)、クスコからは夜行バスで14時間、アレキパから9時間かかります。
イカからはミニバスがひっきりなしに出ていて、満員になったら出発します。(12ソーレス)
小さな町なのでナスカにバスターミナルはなく、バスは町の北西にあたるエリアで乗降します。
2~4人の小さなグループで旅行される場合はリマからの1日ツアーがお得です。

リマのツアー会社で、ナスカ行きの1日ツアーを簡単にアレンジ出来るので、これに参加するとナスカの地上絵遊覧飛行代とバジェスタス島観光も含め一人約900ソーレスで1日観光が出来ます。
この1日ツアーは通常朝の4時にリマを出発し、ナスカ観光、地上絵遊覧飛行、バジェスタス島観光をこなし夜の10時ごろにリマに戻ります。

ナスカ近郊の主な見どころ

町の中は歩いて十分回れます。タクシーは町中どこでも3ソーレスくらいで乗れますが、観光客には多めにチャージするので注意が必要です。

また、町中を歩く人から安い遊覧飛行チケットやホテル宿泊を持ちかけられても無視しましょう。(「そのホテルなら満員だ、俺はそこで働いているから知っている」や「そのホテルはオーナーが変わってからサービスが悪くなった」などのセリフで、違うホテルに誘導しようとしてきます)ついて行くと結局ボラれます。

マリア・ライヒェの建てた展望台と「木」と「手」

マリア・ライヒェの建てた展望台と「木」(左)と「手」(右)


パンアメリカンハイウェイ沿いにはマリア・ライヒェ女史によって建設された展望台があり、ここから「手」と「木」の地上絵を見ることができますが、せっかくナスカまで来てこれだけでは満足の行くものではないかと思われます。
(余談になりますが、マリア・ライヒェ女史は31歳の時に壊疽で指を一本失います。奇しくも展望台から見える「手」の指も5本と4本です。)
ナスカでは500平方キロメートルに及ぶ砂漠エリアに様々な動物モチーフの絵や幾何学模様が描かれており、これらは上空からしか見ることができません。
地上絵観光は遊覧飛行によって空から見ることをおすすめします。
遊覧飛行のチケットは50ドル~90ドル、4人乗りから8人乗りの小型セスナで約30分のフライトとなり、パイロットによる説明で上空から地上絵を確実に見ることができます。小型飛行機に慣れていない方は酔うことも多いので、事前に酔い止め薬を飲まれることをおすすめします。
遊覧飛行はリマから見てナスカの手前の町イカからも発着しています。

周辺の発掘現場から収集されたナスカ文明の貴重な陶器や織物などが詳しい説明とともに見られます。

住所:Av de la Cultura 606

トレジャーハンターによって略奪がなされ墓荒しがすべての墓を壊したため、埋蔵品などは残っていませんが、今でもこの古代の墓地跡ではミイラや白骨化したナスカ人の死体が風にさらされ残されています。ペルーの遺跡でミイラが見られるのはここだけです。

ナスカの地上絵の研究に生涯を捧げたドイツ人数学者マリア・ライヒェが生前住んでいた家が博物館になっています。

彼女の慎ましい生活スタイルと、膨大な量の緻密な研究が残されており、ペルーの発展に貢献した女性の人生を垣間見ることができます。

ワカチナのオアシスはナスカに行く前に是非訪れたい場所

ワカチナのオアシスはナスカに行く前に是非訪れたい場所

ナスカから145km北(リマから見てナスカの手前)のイカの小さな村ワカチナは砂漠にあるオアシスです。

美しい砂丘の只中にある湖は小さなリゾート地となっていて、サンドバギーやサンドボードなどが楽しめます。

黒い点は全て鳥です。

黒い点は全て鳥です。

ナスカから北に220kmのパラカスという町からはバジェスタス島という島へ行く観光フェリーが出ています。バジェスタス島はリトル・ガラパゴスと呼ばれる国立公園で、アシカやカツオドリ、ペンギンなどが群れでいます。

その数と密集度はガラパゴス以上!シュールな光景に圧倒されます。