今や世界中どこへ行っても、少なくとも各国の都市部では手軽に、多くは無償でインターネットサービスを受けることができます。それによって旅のスタイルも大きく変わったのではないでしょうか。
ガイドブックも地図も持たずに現地入り、ホテルやツアーだって現地に着いてから探して予約、決済も全てネットをつなげばOK!あれこれ惑わされるほどの口コミ情報も入手できます。

でも、キューバではこの新たな旅のスタイルは通用しませんのでご注意を。ここ数年で一気に携帯電話が普及し街中を見るとスマホ保有率も高いのに気が付きますが、ネット接続が必要となる機能はほとんど使用することができません。なぜならどこでもすぐにインターネットへ接続できるわけではないから・・。

キューバのインターネット環境は非常に遅れていて、一般の市民が気軽に接続できるようになったのはここ数年のことなのです。それ以前は限られた職種の人が職場で、あるいは街に数カ所あるSala de Navegaciónと呼ばれるネット接続可能なパソコンを数台おいた施設に行ってつなぐしかありませんでした。観光客はホテルのビジネスセンターで1時間6-8CUC(700-900円)支払って眠くなるほど遅いサービスを使うしかなく、私も10数年前に滞在していた時はいつもメールのチェックぐらいしかできなかったことを覚えています。

それが2015年から一般向けに、主に公園などの公共施設でWifiが設置されるようになりました。
もちろん有料ですがその価格も当初1時間2CUC(約240円)だったのが現在では半額の1CUC、決して安くはないのですが、海外の多くの家族を持つキューバ人にとってはより手軽なコミュニケーション手段として重宝されています。街中のWifiスポットもここ1年ほどで倍近くに増えたのではないでしょうか。

そしてついに昨年からは一般家庭へのネット接続サービスが開始されたのです。皆が平等、社会主義のキューバですから、今後少しずつ「全国すべての家庭に設置する」というのが政府の方針です。果たしてこれから何年かかるかわかりませんが・・・

それはさておき、こうしたネット環境の変化はキューバを観光する人にとってもありがたいことです。ホテルとともに多くの観光客が利用するカサパルティクラルにも、最近では「Wifiあります」を売りにするところが出てきました。中には宿泊客に数時間を無料サービスしてくれるところも!

確かにここ数ヶ月でその数がグッと増えたように思います。他の国と比較するとまだまだですが、少しずつキューバのインターネット環境も改善されてきていると言えるでしょう。

旅行中くらいはインターネットから離れて過ごすのも良いかと思いますが、いざという時、またお仕事柄どうしてもメールチェックが必要という方もいらっしゃるかと思います。そんな方にはWifiサービスのあるカサを提供することもできますので、どうぞお申し付けくださいませ!