3日目のツアーは、ハバナから車で2時間程のピナー・デル・リオ州にある「ビニャーレス」へ。
 この日は早朝の出発で、バンタイプの車がカサまで迎えに来てくれた。
 Mariaと、昨日一緒にラム酒を飲んですっかり仲良くなった旦那さんのIvanが見送ってくれた。なんだか今日は大人の遠足気分。移動中はツアー参加者と話をする時間がたっぷりあり、みんな一気に打ち解けた。アメリカ在住のご夫婦、看護師の女子2人組、一人参加の男性平井さん、そして席が隣になった広告代理店に務めるユミさん。彼女は歳も近く、今までの海外旅行話で盛り上がった。
 ビニャーレスへは、緑に囲まれた1本道の高速道路をひたすら進んでいく。高速道路というより、田舎道といった感じだ。ハバナを離れると景色がガラっと変わり、放牧された牛や馬、とうもろこし畑など、エネルギーに満ち溢れたハバナの雰囲気とはまた違った、ゆったりとした田舎の風景が広がった。

 トイレ休憩を挟んで1時間後、ついにビニャーレスに到着。まずは、世界遺産でもある「ビニャーレス渓谷」を望める展望台へ。石灰石で形成された「モゴーテ」と呼ばれるゴツゴツした山の上には、ニョキニョキとヤシの木が生えている。鉄分を多く含む赤土色の畑とのコントラストが美しい。

ビニャーレス渓谷

ビニャーレス渓谷

 その後は、昔先住民が住んでいた洞窟へ。カルスト地形にできたひんやりとした鍾乳洞の中を歩いて進むと、ボート乗り場へ到着。ディズニーランドの 「アトラクション」を彷彿させるボートツアーを楽しんだ。更に大きな壁画を見学した後は、待ちに待ったランチタイム!

鍾乳洞の中のボートツアーに参加

鍾乳洞の中のボートツアーに参加

大きな壁画を見学

大きな壁画を見学

 有機農家の経営する屋外レストランに到着し、渓谷を眺めながら食事が楽しめるテラス席へ。お店オリジナルのピニャコラーダのような「アンチストレス」のカクテルを飲んでいると、次から次へと料理が運ばれてくる。その量の凄いこと!! 種類豊富なサラダ、野菜スープ、豆ごはん、鶏肉、豚肉、魚、キャッサバ芋のチップスにフルーツ等テーブルに溢れるほどの料理が並んだ。食いしん坊の私は、もちろん全部に手をつけた。

ランチは有機農家の経営する屋外レストランで。

ランチは有機農家の経営する屋外レストランで。

 お腹が満たされた後は、タバコ農家へ。タバコの栽培、収穫、その後の過程を学び、最後には農家の男性が葉巻を巻くデモンストレーションを披露してくれた。麦わら帽子を被り、真っ黒に日焼けした手でタバコを巻く姿は何とも渋く、それを口に加えると更に様になった。

タバコ農家の男性が葉巻を巻くデモンストレーションを披露。

タバコ農家の男性が葉巻を巻くデモンストレーションを披露。

タバコを加える様も絵になる。

タバコを加える様も絵になる。

 ハバナへの帰り道、最初は元気に話していた一行だったが、満たされたお腹とのどかな田舎の風景が眠気を誘ったのか、車内はいつの間にか静かになり、陽気なラテンの音楽だけが車内に響いていた。